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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10144
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年11月16日
裁判官
本多知成中島朋宏勝又来未子

AI概要

【事案の概要】 本件は、原告(エイワイファーマ株式会社)が、被告(株式会社大塚製薬工場)の保有する特許(特許第4171216号、発明の名称「含硫化合物と微量金属元素を含む輸液製剤」)について特許無効審判を請求したところ、特許庁が請求不成立の審決をしたため、原告がその取消しを求めた審決取消訴訟である。本件特許は、複数の室を有する輸液容器において、含硫アミノ酸(アセチルシステイン等)を含む溶液を一室に充填し、微量金属元素(鉄、マンガン、銅等)を含む液を収容した容器を別の室に収納することで、微量金属元素を安定に保存できる輸液製剤及びその保存安定化方法に関するものである。原告は、引用文献(甲1及び甲13)に基づく進歩性欠如(特許法29条2項)及びサポート要件違反(同法36条6項1号)を無効理由として主張した。 【争点】 主な争点は、(1)引用文献(甲1:ビタミン類を安定に含有する中心静脈投与用輸液に関する公報)に基づく進歩性の有無、(2)引用文献(甲13:医療用液体を封入する樹脂製容器に関する公報)に基づく進歩性の有無、(3)サポート要件違反の有無である。特に、アミノ酸としてアセチルシステインを選択することの容易想到性、微量金属元素を別室にバッグインバッグの構成で収納することの動機付けの有無、及び実施例との関係で本件特許のクレームが明細書に裏付けられているかが争われた。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告の請求を棄却した。進歩性について、裁判所は、甲1は溶液に配合されるアミノ酸として18種を例示するにすぎず、そこからシステインを選択した上でさらにN−アシル誘導体であるアセチルシステインを選択する動機付けがないと判断した。また、甲1は微量元素について投与時の任意添加を記載するにとどまり、あらかじめ輸液容器内にバッグインバッグの構成で組み込むことを示唆するものではないとした。甲13についても同様に、容器に収容される成分の具体的選択や収容形態の変更についての示唆・動機付けはなく、既に分室に収容された微量元素を改めて容器に収容して別室に収納する構成変更は、甲13の発明の本質的部分に影響する重要な変更であり容易想到とはいえないと判断した。サポート要件についても、実施例と比較例の安定性試験の結果等から、当業者が本件発明の課題を解決できると認識できるとして、サポート要件違反はないと結論付けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。