都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3163 件の口コミ
知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和3行ケ10016
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年11月30日
裁判官
本多知成浅井憲勝又来未子

AI概要

【事案の概要】 本件は、抗がん剤オキサリプラチンに関する特許(発明の名称「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」)の特許権者である原告が、医薬品「エルプラット点滴静注液50mg」について「治癒切除不能な進行・再発の胃癌」の用途に係る医薬品製造販売承認(一部変更承認)を受けたことを理由として、特許権存続期間の延長登録出願をしたところ、特許庁が当該出願に対する拒絶査定の不服審判請求を不成立とする審決をしたため、原告がその取消しを求めた事案である。本件特許の各発明は、オキサリプラチン、有効安定化量の緩衝剤(シュウ酸等)及び水を包含する安定オキサリプラチン溶液組成物等に関するものであり、審決は、本件医薬品において緩衝剤が外から添加されたとは認められず、特許発明の実施に本件処分を受けることが必要であったとは認められないと判断した。 【争点】 (1) 本件各発明における「緩衝剤の量」の解釈として、オキサリプラチンが水中で経時的に分解して生じたシュウ酸の量を「緩衝剤の量」に含めるべきか。 (2) 本件医薬品(オキサリプラチンと注射用水のみを成分とする製剤)の製造販売行為が本件各発明の実施に該当するか。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、特許請求の範囲の記載から、「緩衝剤」は溶液に添加・混合することを前提とするものと解するのが自然であり、オキサリプラチンを水に溶解させたときに生じるシュウ酸を「緩衝剤」と称してオキサリプラチンや水とは別個の要素として把握するのは不自然であると判断した。また、「剤」の一般的意義(「各種の薬を調合すること。また、その薬」)に照らし、「緩衝剤」は「緩衝作用を有する薬」を意味すると解されるとした。さらに、明細書の記載を考慮しても、緩衝剤はオキサリプラチン溶液を安定化するために添加される酸性又は塩基性剤と定義されており、有効成分の分解物を「緩衝剤」と称する技術常識があると認めるべき証拠もないとして、「緩衝剤の量」にオキサリプラチンから遊離したシュウ酸の量は含まれないとした。そして、本件医薬品はオキサリプラチンと注射用水のみを成分とし緩衝剤が外から添加されていないから、本件各発明の実施に該当せず、審決の判断に誤りはないと結論付けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。