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下級裁

課徴金納付命令取消等請求事件

判決データ

事件番号
平成29行ウ192
事件名
課徴金納付命令取消等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年12月9日

AI概要

【事案の概要】 上場会社である株式会社SHIFTの取締役CFO(最高財務責任者)であった原告は、同社の業績予想に関するインサイダー情報を友人Aに伝達したとして、金融庁長官から課徴金351万円の納付命令(本件処分)を受けた。具体的には、原告が、同社グループの通期純利益について公表された直近の予想値と新たに算出した予想値との間に投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす差異が生じたこと(本件重要事実)を、公表前に友人Aに対し、同人の損失回避目的をもって伝達したとされた。Aは公表前に同社株式2万株を約2061万円で売却していた。原告は、本件処分の取消しを求めるとともに、本件処分及びこれに至る各種手続が国家賠償法上違法であるとして、国に対し500万円の損害賠償を求めて提訴した。 【争点】 主要な争点は、(1)原告が友人Aに情報を伝達したとされる平成27年12月30日以前に「重要事実」が発生していたか否か、(2)証券取引等監視委員会の証券調査官らの調査手続に国家賠償法上の違法があったか否かであった。特に争点(1)では、同月22日の取締役会において、純利益予想値の増減率が基準値(マイナス30%)以上となる予想値を「新たに算出した」といえるか否かが核心的な問題となった。 【判旨】 裁判所は、課徴金納付命令を取り消し、国家賠償請求を120万円の限度で認容した。 争点(1)について、裁判所は、取締役会時点では最新のスプレッドシートに基づく増減率がマイナス29.73%であり、基準値のマイナス30%を下回っていたと認定した。議事資料(アジェンダ)にはマイナス34.25%と記載されていたが、これは暫定的なベトナム予算に基づく古い数値であり、取締役会では最新のマイナス29.73%のシートのみがスクリーンに投影されて説明された。その後も同数値は維持され、公表直前の平成28年1月7日に監査法人からベトナム法人の繰延税金資産の計上を見送るべきとの指摘を受けて修正した結果、初めて増減率がマイナス38.2%となり基準値を超えた。したがって、取締役会時点では重要事実は発生しておらず、伝達行為があったとされる同年12月30日以前に重要事実が発生したとは認められないと判断した。 争点(2)について、裁判所は、証券調査官L及びKが、入手済みの書面決議資料に記載された監査法人の指摘による予想値修正の注記を看過し、さらに調査中に原告から示されたマイナス29.73%のスプレッドシートを無視して、原告の供述内容をその根幹において改変する質問調書を作成した行為は、職務上通常尽くすべき注意義務に違反するものであり、国家賠償法上違法であると認定した。損害額は慰謝料100万円と弁護士費用20万円の合計120万円とした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。