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下級裁

未払賃金等請求事件

判決データ

事件番号
平成29ワ3728
事件名
未払賃金等請求事件
裁判所
京都地方裁判所
裁判年月日
2021年12月9日
裁判官
池田知子光吉恵子荻原惇

AI概要

【事案の概要】 タクシー事業を営む被告会社に勤務していた乗務員12名(原告ら)が、未払の時間外割増賃金があるとして、雇用契約に基づく未払割増賃金及び商事法定利率年6分の遅延損害金の支払いと、労基法114条に基づく付加金の支払いを求めた事案である。 被告会社では、1台の車両を2名で使用する「1車2人制」の夜勤シフトが採用され、デジタルタコグラフ及びGPSにより営業車両が管理されていた。賃金体系は、基本給等の月給制部分と、「基準外1」「基準外2」手当、能率給、公休出勤手当等の歩合給部分で構成されていた。被告と労働組合は、平成4年以降複数回にわたり賃金協定を締結しており、「基準外」との名称の手当が設けられていたが、その定義や時間外労働等の対価である旨の明示的な記載はなかった。 【争点】 主な争点は、(1)原告らの労働時間数(被告が否認する4類型の時間が労働時間に当たるか)、(2)割増賃金の算定基礎(「基準外1」「基準外2」各手当及び公休出勤手当が割増賃金の基礎賃金に当たるか)、(3)消滅時効の成否、(4)未払割増賃金額、(5)付加金支払の要否である。 特に、被告は「長時間ドライブ」「出庫前休憩」「休憩場所に向かう時間」「休憩場所から戻る時間」の4類型について労働時間性を否認した。また、「基準外」手当は平成4年協定以来一貫して割増賃金を指すものであり、割増賃金の基礎賃金には当たらないと主張した。 【判旨】 裁判所は、4類型の時間はいずれも労働時間に当たると判断した。タクシー営業において乗客なしに走行する時間であっても、空車の行燈を点灯させて走行しており、乗車希望の客がいれば乗車させることになる以上、労働契約上の役務の提供が義務付けられていたと評価でき、使用者の指揮命令下に置かれていたと認めるのが相当であるとした。出庫前の短時間走行や休憩場所への往復走行についても同様の理由で労働時間性を肯定した。 「基準外1」「基準外2」各手当については、いずれも時間外労働等の有無及び時間数に関わらず月間営収に基づき算出されること、労働協約・雇用契約書・就業規則等のいずれにも「基準外」手当が時間外労働等の対価である旨の記載がないことから、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分を判別することができないとして、割増賃金の基礎賃金に当たると判断した。一方、公休出勤手当は、所定休日の労働に対する対価として支払われるものであり、割増賃金の基礎賃金には当たらないとした。 消滅時効については、平成27年6月度の賃金債権は2年の時効期間が経過しており消滅したと認めた。以上を踏まえ、未払割増賃金及び付加金の支払いを命じた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。