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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和3行ケ10048
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年12月15日
裁判官
東海林保上田卓哉都野道紀

AI概要

【事案の概要】 原告は、「雨滴除去装置」に関する特許出願(特願2019-95552号)について拒絶査定を受け、拒絶査定不服審判(不服2020-10258号)を請求するとともに特許請求の範囲等を補正した。本件発明は、容器内の下側にモータ、上側にカメラを固定し、モータに取り付けた円形の透明なガラスを回転させ、ガラス前面に円弧の形をしたワイパーを固定することで、従来のワイパーのように左右に動かすのではなく、ガラス自体を回転させて雨滴を除去する装置である。特許庁は、補正を却下するとともに審判請求は成り立たないとする審決をしたため、原告がその取消しを求めて本件訴えを提起した。 【争点】 主な争点は以下の3点である。(1)一致点・相違点の認定の誤り及び容易想到性判断の誤り(取消事由1)として、「ガラスと容器は接して設ける」と引用発明の「近接して」の相違、及びワイパーが「円の中心の方に向かっている」と引用発明の「円の中心方向に向かっている」の相違が看過されたか。(2)相違点3の判断の誤り(取消事由2)として、円弧状ワイパーに関する引用文献2を容易想到性の判断に用いたことの当否。(3)顕著な作用効果の看過(取消事由3)として、本件発明が大雨にも対処できるという効果が引用発明等から予期される以上の顕著なものか。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。取消事由1について、「接して」とは互いに隔てなくつながることを意味するが、ガラスと容器は相対回転するものであるから完全に密着しているわけではなく、引用発明の「近接」と実質的に相違しないと判断した。また、「円の中心の方に向かっている」は「円の中心の向きに向かっている」と同義であり、円の中心そのものに向かう態様を除外していないとして、引用発明の「円の中心方向に向かっている」と相違しないとした。取消事由2について、当業者とは当該技術分野の出願時の技術水準を構成する事項の全てを知識として活用できる者であり、引用発明と引用文献2記載事項はいずれも雨滴を拭き取るワイパーという同一技術分野に属するから、引用文献2を容易想到性の判断に用いた審決の判断に誤りはないとした。取消事由3について、円弧状ワイパーにより雨滴を斜めに受けて外側へ押し出す作用効果は技術常識であり(別の公開特許公報にも同旨の記載がある)、予測可能な効果にすぎず、進歩性を基礎付ける顕著な効果とはいえないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。