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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10150
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年12月16日
裁判官
本多知成浅井憲勝又来未子

AI概要

【事案の概要】 本件は、大塚製薬株式会社が保有する特許(発明の名称「エクオール含有抽出物及びその製造方法、エクオール抽出方法、並びにエクオールを含む食品」)に対し、株式会社ダイセルが特許無効審判を請求したところ、特許庁が「審判の請求は成り立たない」との審決(不成立審決)をしたため、原告(ダイセル)がその取消しを求めた審決取消訴訟である。本件特許は、ダイゼイン類にアルギニンを添加し、オルニチン産生能力及びエクオール産生能力を有する微生物で発酵処理することにより、オルニチン及びエクオールを含有する粉末状の発酵物を製造する方法に関するものである。原告は、本件特許に対して2度目の無効審判請求を行い、複数の先行文献(甲1、甲6、甲9、甲12)に基づく新規性・進歩性の欠如及び委任省令要件違反を主張した。 【争点】 主な争点は、(1)甲1(国際公開第2005/000042号)に基づく新規性・進歩性違反の有無、(2)甲6(国際公表第2004/009035号)に基づく進歩性違反の有無、(3)甲9(国際公開第99/07392号)に基づく新規性・進歩性違反の有無、(4)分割要件違反を前提とした甲12に基づく進歩性違反の有無、(5)委任省令要件違反の有無である。原告は、系内にアルギニンが存在する状況下で微生物が発酵する際にオルニチンが不可避的に生成されることは技術常識であり、乾燥重量1g当たり8mg以上のオルニチンという数値限定にも技術的意義がないと主張した。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告の請求を棄却した。まず甲1に基づく主張について、裁判所は、甲1記載の微生物(ラクトコッカス20-92株)がアルギニンジヒドロラーゼ活性を有しオルニチン産生能力を持つことは甲1に記載されているに等しい事項といえるとしつつも、甲1にはオルニチンの生成を「目的」とする記載や示唆がないことを重視した。裁判所は、甲1発明はエクオールの生成を目的とするものであり、そこからオルニチンを有意な量で生成させるという本件訂正発明の技術思想を導き出すことはできないと判断した。甲6及び甲9に基づく主張についても同様に、いずれの文献にもオルニチンに関する記載が全くなく、エクオール産生と同時にオルニチンを目的的に生成させることの動機付けがないとして、進歩性を否定した。分割要件違反の主張については、当初明細書にダイゼイン類を発酵原料とする構成、アルギニン添加の構成、オルニチン含有量の構成がいずれも記載されており、分割は適法であるとした。委任省令要件についても、明細書全体の記載から発明の技術上の意義が理解できるとして、違反はないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。