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下級裁

暴行,傷害(変更後の訴因:暴力行為等処罰に関する法律違反)

判決データ

事件番号
平成31わ219
事件名
暴行,傷害(変更後の訴因:暴力行為等処罰に関する法律違反)
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2020年1月8日
裁判官
岡﨑忠之吉野内庸子平岩彩夏

AI概要

【事案の概要】 本件は、同居する男女(被告人A・被告人B)が、被告人Bの実子である当時7〜8歳の男児に対し、「しつけ」と称して繰り返し暴行を加えた児童虐待事案である。被告人両名は、平成30年12月29日未明、被害者が図書館の本の返却について嘘をついたことへの罰として長時間のヘッドスピンを強いた上、同日早朝、被害者の手首・足首をビニールテープや結束バンドで縛り、冬場に冷水を張った浴槽へ約1時間余り浸からせる暴行を加えた。平成31年1月24日にも、被害者が寝小便の下着を隠したことを理由に同様に冷水の浴槽に浸からせ、抵抗する被害者の手首を結束バンドで縛るなどし、両手首尺側挫傷(加療約1週間)の傷害を負わせた。さらに、翌25日には被告人Aが単独で被害者の左腕を多数回殴り、加療約2週間以上の打撲・内出血を負わせた。検察官は、いずれの暴行についても常習傷害罪(一部は常習暴行罪)の共同正犯として起訴した。 【争点】 第1の犯行について、被告人Bとの共謀がいつ成立したか(犯行開始当初から共謀があったか、途中から加担したにとどまるか)、第2の犯行について、被告人Bが被害者の手首を結束バンドで縛る暴行まで共謀・認識していたか、また当該結束バンド使用による暴行と傷害結果との因果関係の有無が争われた。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人Bの共謀成立時期について、就寝前に被害者がヘッドスピンの罰を受けているのを認識していたとしても、その後に冷水風呂に入れることまで当然想定していたとはいえないとして、検察官主張の当初からの共謀を否定した。他方、平成30年12月29日午前6時45分頃、起床した被告人Bが被害者が冷水に浸けられている状況を認識しながら横でシャワーを浴び、引き続き浸からせることを容認した段階で共謀が成立したと認定した。第2の犯行については、被告人Bが結束バンドで縛る暴行を認識していたとは認められず、共謀の射程にも含まれないとして、被告人Bに対しては結束バンドを用いない限度での常習暴行罪の成立にとどめ、傷害結果の責任を負わせなかった。結束バンド使用による傷害との因果関係は医師の証言から優に認定した。量刑については、幼い被害者に長時間冷水風呂へ浸からせ、手足を縛るなど危険で悪質な犯行であり、実母及び父親的立場による虐待として健全な成長への悪影響が懸念されると指摘しつつ、被告人両名が事実を認めカウンセリング等で更生を図り、前科もなく、家族の監督も期待できることから、被告人Aを懲役3年(執行猶予5年)、被告人Bを懲役2年(執行猶予4年)に処し、再犯防止のため暴力防止プログラム受講を遵守事項として保護観察に付した。本判決は、児童虐待事案における共謀の成立時期・射程を丁寧に画定した上、一部について常習暴行罪にとどめた点で、共同正犯の成立範囲を限定的に認定した事例として実務上参考となる。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。