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下級裁

過失運転致死傷被告事件

判決データ

事件番号
平成31わ26
事件名
過失運転致死傷被告事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2020年1月10日

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人が深夜、激しい吹雪により視界が相当不良となっていた北海道内の道道を時速三、四十キロメートルで走行中、道路左側を歩行していた被害者Aに自車左前部を衝突させ、跳ね飛ばされたAをさらに前方の被害者Bに衝突させた過失運転致死傷事件である。Aは外傷性くも膜下出血等により事故3日後に死亡し(当時21歳)、Bも全治約84日を要する骨折等の傷害を負った。事故現場は片側一車線、幅員約7.9メートルの直線道路で、道路脇の積雪により通行可能部分が約6.6メートルに狭められていた。当時、被告人の視界は約11.1メートル先でようやく物を視認できる程度にまで限定されており、被告人自身も事故地点手前約126.9メートルの時点で視界不良を認識していた。 【争点】 争点は、①吹雪による視界不良の状況で、進路上に歩行者が存在し衝突事故に至ることの予見可能性があったか、②被告人に一時停止または徐行すべき注意義務があったか、である。弁護人は、Aが車両通行帯に飛び出してきた想定外の行動が事故原因であり予見可能性はなく、信頼の原則により過失は否定されるべきであるほか、減速すれば後続車に追突される危険があるため徐行義務はないなどと主張した。 【判旨(量刑)】 札幌地裁は、深夜であっても本件道路付近に歩行者は存在し得ること、積雪により歩行者が中央寄りを歩かざるを得ない状況であったことから、歩行者存在の予見可能性および予見義務を認めた。そのうえで、道路交通法70条の安全運転義務を踏まえ、視界約11.1メートルの状況下では直ちに停止できる速度、すなわち徐行することが求められていたと判示。冬季の北海道では運転免許取得時講習でも視界不良時の減速が指導されており、徐行義務は通常の運転者に求められる一般的義務であるとした。Aの飛び出しは証拠上認められず、後続車との衝突危険も尾灯点灯等により回避可能で抽象的危険にとどまるとして弁護人の主張を排斥し、徐行義務違反の過失を認定した。 量刑では、若者の命が奪われた結果の重大性、被告人が任意保険未加入で適正な賠償が困難である点を不利な事情としつつ、居眠りや脇見等の基本的注意義務違反と比べ過失の程度が殊更大きいとはいえないこと、前科がなく自賠責保険による一定の賠償が見込まれることを考慮し、禁錮1年2月、執行猶予3年(求刑禁錮1年10月)を言い渡した。本判決は、吹雪など視界不良時に運転者が負うべき徐行義務の内容を具体的状況に即して明らかにしたもので、豪雪地域における自動車運転者の注意義務の指針として実務的意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。