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知財

発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和1ワ28535
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2020年1月22日

AI概要

【事案の概要】 本件は、宗教法人である原告(創価学会)が、インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」に無断で掲載された画像によって、原告が著作権を有する写真(原告A名誉会長を撮影したもの)の複製権・公衆送信権が侵害されたと主張し、投稿者を特定して損害賠償請求等を行うため、経由プロバイダである被告(ビッグローブ株式会社)に対し、プロバイダ責任制限法4条1項に基づき発信者情報(氏名、住所、メールアドレス)の開示を求めた事案である。問題となった画像は、黄色背景に「核も、基地もない、平和で豊かな沖縄になってこそ本土復帰である」等の文字とともに、原告所有写真の一部をトリミングして組み込んだものであった。発信者情報開示請求は、ネット上の権利侵害被害者が投稿者を特定し法的責任を追及するための重要な制度的手段であり、本件はツイッターのような「ログイン型」サービスにおいて、投稿直前のログイン情報から投稿者を推認できるかが実務上の焦点となった。 【争点】 主な争点は、(1)本件投稿による権利侵害の明白性(写真の著作物性、複製権・公衆送信権侵害の成否、引用(著作権法32条1項)としての適法性)、(2)開示対象となるログイン情報が本件投稿による侵害に係る発信者情報と認められるか、(3)開示を受けるべき正当な理由の有無、である。特に争点(2)では、投稿とその直前ログインの間に1時間30分〜11時間のタイムラグがある点、複数端末で同時ログイン状態を維持する可能性があることから、直前のログインとは別のアクセスで投稿された可能性がないかが問題となった。 【判旨】 請求認容。裁判所はまず、本件写真は撮影方向・構図・シャッタースピード等に工夫が凝らされ、撮影者の思想・感情が創作的に表現されているとして著作物性を認め、原告の職員が職務上撮影したものとして原告の著作権を肯定した。そのうえで、被告画像は本件写真の特徴的表現を明確に看取できる形で再製されており複製権・公衆送信権侵害が成立する、写真の出典明示や引用の必要性も認められないため適法な引用には当たらない、と判断した。 発信者情報の特定については、ツイッターはログインを要するサービスであるため「ログインした者と投稿者は同一人である蓋然性が高く」、一般的に投稿直前のログインに係るアクセスにより当該投稿がされたと認めるのが相当である、との判断枠組みを示した。そのうえで、本件アカウントが複数人で共有された形跡がないことから、被告が指摘するタイムラグや同時ログインの可能性は「抽象的な可能性を指摘するにとどまる」として退け、直前ログインに係るIPアドレス割当先による投稿と推認した。開示の正当な理由も損害賠償請求の意思が認められるとして肯定し、被告に発信者情報の開示を命じた。本判決は、ログイン型サービスにおける発信者特定の実務上の推認ルールを確認したものとして意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。