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下級裁

殺人

判決データ

事件番号
令和1う1168
事件名
殺人
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2020年1月23日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
大熊一之奥山豪浅香竜太
原審裁判所
横浜地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、相模原市南区の歩道上で被害者(当時60歳)が刃物で左胸部等を突き刺されて殺害された事件について、被告人が犯人であるとして起訴された殺人被告事件の控訴審判決である。 原審(横浜地裁)は、検察官が被告人の犯人性を推認させる間接事実として主張した事実(①本件現場に被告人の眼鏡とたばこの箱が落ちていたこと、②同じアパートの住人所有の自転車に被害者の血液が付着していたこと、③被告人が犯行当夜に外出し帰宅後すぐに衣服を捨てたこと、④被告人の年齢・体格等が目撃証言と矛盾しないこと)について、それぞれ個別に、また総合的に検討した上で、被告人が犯人であることに合理的な疑いを差し挟む余地がない程度の立証がされたとはいえないとして、被告人に無罪を言い渡した。これに対して検察官が事実誤認を理由に控訴した。 【争点】 間接事実のみによって被告人の犯人性を認定できるか、すなわち、現場に遺留された眼鏡やたばこの箱、被害者の血液が付着した自転車の存在等の間接事実を総合評価した場合、被告人が犯人であると合理的な疑いを超えて認定できるかが争点となった。 【判旨(量刑)】 東京高裁は、本件控訴を棄却した。間接事実による犯人性の認定においては、各事実の推認力の評価と総合評価が重要となるところ、原判決の評価過程に不合理な点はないと判断した。 すなわち、本件眼鏡等の遺留時間帯には相当の幅があり、犯人が眼鏡を着用していたといえる証拠も、眼鏡に被害者との接触を示す痕跡もない以上、本件犯行以外の原因で遺留された可能性を排斥できない。自転車についても、犯人が本件アパート住民に限定されず近隣住民である可能性も高く、被告人以外に犯人である可能性の高い者が相当数存在する。衣服を捨てた日が本件当夜であるとは認定できず、目撃証言による犯人像も被告人と矛盾しないにとどまる。 独立した間接事実が複数存在しても、最終的に犯人と推認できるかは各事実の推認力に大きく依存するのが通常であり、本件では各間接事実の推認力が限定的である以上、これらを総合しても被告人が犯人でないとしたならば合理的に説明できない、あるいは説明が極めて困難とまではいえないとした。間接事実による犯人性認定の判断枠組みを示した重要な事例であり、最高裁平成22年4月27日判決の趣旨に沿う判断といえる。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。