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下級裁

各損害賠償等請求控訴事件

判決データ

事件番号
平成31ネ53
事件名
各損害賠償等請求控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2020年1月23日
裁判種別・結果
その他
原審裁判所
東京地方裁判所_立川支部

AI概要

【事案の概要】 本件は、在日米軍と自衛隊が使用する横田飛行場(東京都多摩地域)の周辺住民である一審原告ら(約130名超、提訴後死亡者についてはその訴訟承継人を含む)が、同飛行場を離着陸する航空機の発する騒音等により、睡眠妨害・会話妨害等の生活妨害、身体的被害および精神的被害を受けているとして、飛行場を米軍の使用する施設として提供するなどしている国を相手取って損害賠償等を求めた、いわゆる横田基地第9次訴訟の控訴審である。 原告らは、(1)差止請求として、人格権等に基づき、毎日午後7時から翌朝8時までの一切の航空機の離着陸およびエンジン作動の禁止、午前8時から午後7時までの居住地に70デシベルを超える騒音を到達させることの禁止、米軍機の旋回・急上昇・急降下訓練の禁止を、(2)損害賠償請求として、日米地位協定実施に伴う民事特別法2条および国家賠償法2条に基づき、過去分として1名あたり82万8000円、将来分として毎月2万3000円の支払を求めた。原審(東京地裁立川支部)は差止請求と将来請求をいずれも却下・棄却し、過去分について告示コンター(75W以上の区域)居住者に1か月あたり4000円〜1万2000円の慰謝料を認容した。双方が控訴。 【争点】 主な争点は、(1)自衛隊機・米軍機の差止請求に係る訴えの適否および請求の当否、(2)将来発生する損害賠償請求の適否、(3)民事特別法2条・国賠法2条にいう「設置又は管理の瑕疵」の有無と違法性判断の枠組み、(4)告示コンター外に居住する一審原告らの被害の有無、(5)1か月あたり基準慰謝料額の相当性、(6)防音工事を理由とする慰謝料減額の当否とその割合である。 【判旨】 東京高裁は、原審の判断を基本的に維持しつつ、控訴審口頭弁論終結日までの損害を加算する限度で原判決を変更した。 差止請求については、自衛隊機の差止めは防衛大臣の権限行使の取消変更を求めるものとして民事訴訟としては不適法、米軍機の差止めは国が米軍の管理運営権限を制約し得ないから主張自体失当であるとして、いずれも厚木・横田の各最高裁判決の枠組みを踏襲した。将来請求についても、被害の変動が複雑多様な因子に左右されることなどから不適法として却下した。 過去の損害については、民事特別法2条および国賠法2条に基づき、横田飛行場の設置管理には第三者に対する関係で違法な侵害をもたらす瑕疵があると認定。違法性は大阪空港訴訟最高裁判決の示した総合考慮の枠組みにより判断した。基準慰謝料額は75W地域4000円、80W地域8000円、85W地域1万2000円とし、受忍限度を超える違法状態が長年固定化していること、抜本的解決策や補償制度が設けられていないこと等を十分斟酌した額として相当と判断した。防音工事を受けた原告には一律10%の減額を相当とした。告示コンター外の原告の請求は受忍限度超過が認められないとして棄却した。 本判決は、基地周辺住民の被害救済をめぐる長年の判例の流れの中で、ほぼ35年にわたり違法状態が放置されていることへの司法の強い問題意識を示しつつ、最高裁判決の枠組みを維持した点に実務的意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。