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下級裁

覚せい剤取締法違反被告事件

判決データ

事件番号
令和1う229
事件名
覚せい剤取締法違反被告事件
裁判所
名古屋高等裁判所
裁判年月日
2020年2月6日
裁判種別・結果
破棄自判
裁判官
堀内満山田順子大久保優子
原審裁判所
名古屋地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、覚せい剤約339kgを共犯者らと共謀の上、営利目的で倉庫内に所持したとして、覚せい剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された事件の控訴審である。被告人は中国籍で、知人Eから台湾製F1用タイヤホイール販売事業への協力を依頼され、名古屋市内に自己名義で倉庫を借り、タイヤホイール192本を輸入・搬入した。ホイール内部にはアルミホイルに包まれた覚せい剤がホイールを解体しなければ発見できない態様で隠匿されていた。原審(名古屋地裁)は、所持の事実は認めたものの、被告人において覚せい剤を含む違法薬物がホイール内に隠匿されているとの認識があったと認めるには合理的疑いが残るとして無罪を言い渡した。検察官が事実誤認を理由に控訴。 【争点】 被告人が本件貨物内に覚せい剤を含む違法薬物が隠匿されていることについて未必的故意を有していたか否か。具体的には、ホイールが正規品でないことや多額の費用が投じられていることを認識していた被告人において、模造品であると思っていたとの弁解に合理的疑いが残るか、また機械警備依頼等の事情が故意認定を妨げる合理的疑いとなるかが問題となった。 【判旨(量刑)】 本判決は原判決を破棄し、被告人を懲役7年及び罰金350万円に処した(原審求刑・懲役10年及び罰金350万円)。被告人には輸出入取引の経験があり経済的合理性の判断能力に不足はなく、Eらが使い込み約370万円を被告人が重ねた後も協力を求め合計約724万円もの費用を投じていた事情は、投下費用を上回る多額の利得をもたらす不正・違法物品の取引であることを強く推察させる。被告人がGに「機械・工具を輸入して部品を加工する」と述べていた事実は、ホイールが加工を要する物との認識を推察させる。複数人が関与し海外から別の外観を装って輸入される高利得の違法物として、覚せい剤を含む違法薬物を予想することは経験則上困難でない。ホイールを模造品と思ったとの弁解は、F1用ホイール流通の特殊性に照らし非現実的で信用できない。機械警備・見回り依頼も段ボール箱内の覚せい剤発覚の危険を高めるものではなく、むしろ相応の価値ある物との認識を裏付ける事情である。未必的故意を認定するに足り、原判決には判決に影響を及ぼす重大な事実誤認がある。所持量が約339kgと大量で組織的犯行における重要な役割を担い、前刑(偽造有印公文書行使等)の執行猶予期間中の犯行であって刑事責任は重く、反省も見られないとして主文の刑を言い渡した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。