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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和1行ケ10083
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年2月18日
裁判官
高部眞規子小林康彦関根澄子

AI概要

【事案の概要】 本件は、医薬組成物又は化粧料として使用される二酸化炭素含有粘性組成物を得るためのキットに関する特許第4912492号(発明の名称「二酸化炭素含有粘性組成物」、優先日平成9年11月7日)について、原告ネオケミア株式会社が平成30年5月7日に無効審判を請求したところ、特許庁が令和元年5月7日に「本件審判の請求は成り立たない」とする審決をしたため、原告が審決取消しを求めた事件である。本件発明1は、炭酸塩及びアルギン酸ナトリウムを含有する含水粘性組成物と酸を含有する顆粒剤・細粒剤・粉末剤の組み合わせ等からなり、含水粘性組成物中で炭酸塩と酸を反応させて気泡状の二酸化炭素を含有させるキットである。引用発明(特開昭60-215606号公報記載のパック剤)とは、炭酸塩とともに含水粘性組成物に含有される増粘剤がポリビニルアルコール及びカルボキシメチルセルロースナトリウムである点、及び酸が含水粘性組成物に含有されている点で相違していた(相違点1)。 【争点】 相違点1に係る構成、すなわち増粘剤をアルギン酸ナトリウムに置換し、酸を顆粒剤等の固形剤に含有させる構成を、当業者が引用発明から容易に想到できたか(本件発明1の進歩性判断の当否)が争点となった。 【判旨】 知財高裁第1部は、請求を棄却した。まず増粘剤の置換について、引用発明のパック剤は造膜過程において皮膚に刺激を与えて血行を促進するものであり、ポリビニルアルコール及びカルボキシメチルセルロースナトリウムは造膜性粘稠液を形成し皮膜形成に寄与する成分であるのに対し、アルギン酸ナトリウムが皮膜形成能を有する増粘剤として周知であったと認めるに足りる証拠はなく、引用例1にもアルギン酸ナトリウムの使用は記載されていないから、これらをアルギン酸ナトリウムに置き換えることを当業者が容易に想到できたとはいえないと判断した。また気泡状二酸化炭素の保持が周知の課題であったとする原告主張についても、原告提出の各文献は技術分野を異にし又は課題の周知性を示すものでないとしてこれを排斥した。次に酸を固形剤に含ませる点について、引用発明は短時間で優れた血行促進作用を示すパック剤であるから、二酸化炭素の発生を遅延させ持続性を持たせる動機付けがあるとはいえず、徐放化のため炭酸塩と酸を一つの固形物に含有させることを想到することもできないとした。原告援用の各文献も剥がすタイプのパック剤や化粧品一般の剤型分類に関するもので、引用発明の技術分野における慣用技術とは認められないとした。本件発明2ないし7は本件発明1の特定事項を引用するものであり同様に容易想到でないとして、相違点1の容易想到性を否定した本件審決に誤りはないと結論付けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。