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下級裁

威力業務妨害,わいせつ文書頒布被告事件

判決データ

事件番号
令和1う146
事件名
威力業務妨害,わいせつ文書頒布被告事件
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2020年2月18日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
多和田隆史水落桃子廣瀬裕亮
原審裁判所
広島地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 被告人が、駐日本国大韓民国大使館および駐新潟・駐広島大韓民国総領事館(以下「本件各公館」)に対し、平成31年1月から令和元年3月までの間、「日本人が拉致されているのに北朝鮮に援助は拒否する」「韓国とは国交断絶へ」「韓国にはうんこをプレゼントします」等と記載した文書および人糞を入れたビニール袋を封入した封筒を、計5回にわたり郵送・到達させ、各公館の関係職員に不審物が在中している旨の不安を抱かせ、警察への通報等の対応を余儀なくさせて正常な業務の遂行を困難にさせたとして、威力業務妨害罪およびわいせつ文書頒布罪で起訴された事案である。原審・広島地方裁判所は有罪判決を言い渡し、被告人側が事実誤認および法令適用の誤りを理由に控訴した。 【争点】 被告人の本件郵送行為が刑法234条の「威力を用いて」に該当するか、特に、封筒に人糞等を入れて公館宛に送付する行為が、関係職員の自由意思を制圧するに足りる性質のものといえるかが争点となった。弁護人は、当該行為は関係職員を不快にし、または侮辱された気持ちにさせるにとどまり、畏怖させるまでには至らないと主張。また、「人糞ようの不審物」との認定には証拠的裏付けがなく、危険物が入っている不安を抱いたとの証拠もないため事実誤認であり、罪となるべき事実と争点判断の説示との間に理由のくいちがいがあるとも主張した。 【判旨(量刑)】 広島高等裁判所は控訴を棄却した。裁判所は、差出人の記入がない封筒に人糞を封入して公館に送付する行為は、受領した職員に強い嫌悪感を抱かせ、送り主の強い悪意を窺わせて加害行為へのエスカレートを警戒させるとともに、病原菌等の有害物混入の可能性も否定できず、危険物ではないかとの不安を生じさせる性質を有すると判示。公館の安寧・尊厳を守るため警察への通報や上級機関への報告等の差し迫った対応を求められることからすれば、関係職員の自由意思を著しく制約するに足りるものとして「威力を用いて」に該当すると結論付けた。犯罪成立時期は職員が現実に開封して内容物を確認した時点と解すべきであり、「到達させて」には「開封させて」との趣旨が含まれるとした。また、原判決の「不審物」認定は客観的経験則に基づく評価であり、職員が現実に不安を抱いたことを認定したものではないから、事実誤認や理由のくいちがいはないとして、弁護人の主張を排斥した。もっとも、証拠に現れていない「アメリカ炭疽菌事件」を引用した原判決の説示はやや適切さを欠くと付言している。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。