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知財

特許取消決定取消請求事件

判決データ

事件番号
令和1行ケ10093
事件名
特許取消決定取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年2月20日
裁判官
鶴岡稔彦上田卓哉山門優

AI概要

【事案の概要】 本件は、発明の名称を「伸縮性経編地」とする特許(特許第6133458号)の特許権者である原告が、特許庁が特許異議申立事件においてした請求項1に係る特許を取り消す旨の決定の取消しを求めた事件である。特許異議の申立てを受けた特許庁は、本件発明1は、公開特許公報(甲1、特開2000-8203号公報)に記載された発明及び甲1に記載された事項に基づき当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項により特許を受けることができないとして、特許を取り消す決定をした。本件発明1は、ループが全く形成されていない編目位置が存在するジャカード編成組織と、弾性糸のみで構成されて全ての編目位置においてループが形成されている支持組織とを備え、ジャカード編成組織のループ不形成部では支持組織の弾性糸のみがループを形成し、非弾性糸が全ての編目位置でループを形成する組織を含まない伸縮性経編地に関するものである。 【争点】 特許庁決定における甲1に記載された引用発明の認定の当否、本件発明1と引用発明との一致点・相違点の認定の当否、及び甲1の図10に開示された事項を適用することによる相違点の容易想到性判断の当否が争われた。具体的には、甲1の図14における非弾性糸11からなる組織が「支持組織」に該当するか、甲1の図10がメッシュ調トリコット組織の表側のみを示すものか表裏両方を示すものかが実質的争点となった。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、甲1の図14における非弾性糸11からなる組織は支持組織と認定できないとしつつも、甲1の図10はメッシュ調トリコット組織の表側の組織のみを示すものにすぎないと認定した。その上で、引用発明に甲1の図10に記載された事項を適用しても、引用発明の非弾性糸10からなる組織がメッシュ調組織に置換されるにとどまり、全ての編目位置においてループを形成する非弾性糸11からなる組織は残存するため、相違点に係る本件発明1の構成(非弾性糸が全ての編目位置でループを形成する組織を含まない構成)に至らないと判断した。甲1には非弾性糸11を除外することを示唆する記載もないことから、当業者が甲1に基づき容易に本件発明1に想到することはできないとして、本件決定を取り消した。本判決は、特許異議申立制度における引用発明の認定及び容易想到性判断において、引用文献の記載を図面の開示範囲に即して厳密に解釈すべきことを示した実務的意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。