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知財

商標権侵害行為差止等請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ15781
事件名
商標権侵害行為差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2020年2月20日
裁判官
田中孝一奥俊彦本井修平

AI概要

【事案の概要】 「サクラホテル」の登録商標(第42類「宿泊施設の提供」、平成7年登録)を有し、池袋・日暮里・神保町・幡ヶ谷で「Sakura Hotel」の名称でホテルを営む原告有限会社が、墨田区錦糸町で「桜ホテル」を開業し外壁表示・公式サイト・宿泊予約サイト等で「桜ホテル」「SAKURA HOTEL」「Sakurahotels」等の標章(被告使用標章)を使用していた被告株式会社に対し、商標権侵害に基づく使用差止めと、商標法38条2項による逸失利益2400万円+対応費用532万円余の損害賠償を請求した事案。あわせて、被告が名称を「桜スカイホテル」(英字表記「Sakura Sky Hotel」)に変更した後の表示について、不正競争防止法2条1項1号(周知表示混同惹起行為)に基づく差止めも求めた。 【争点】 (1)本件商標と被告使用標章の類否、(2)本件商標登録の無効事由(3条1項3号・6号)、(3)商標法26条1項3号該当性、(4)原告表示「Sakura Hotel」の周知性および被告標章「Sakura Sky Hotel」との類否、(5)商標法38条2項による損害額(寄与度・推定覆滅の程度)が争われた。 【判旨】 東京地裁は、被告使用標章は「サクラホテル」の漢字・ローマ字表記に桜の花マーク等を組み合わせたにすぎず、本件商標と称呼・観念が同一ないし極めて類似し外観の差異も大きくないとして類似性を肯定。他方、「サクラ」が日本を想起させるとしても記述的商標(3条1項3号)に該当するとはいえず、ホテル名として「さくら」「桜」が多数使用されていることを裏付ける的確な証拠もないとして無効事由を否定し、26条1項3号該当性も退けた。不正競争防止法上の請求については、宣伝広告費の投下やGoogle検索数のみでは周知性の獲得を認めるに足りず、また「Sakura Sky Hotel」は「サクラスカイ」「サクラスカイホテル」の称呼を生じ原告表示とは称呼・観念において相違するとして類否・周知性いずれも否定した。損害については商標法38条2項の適用を認め、侵害期間の売上3669万円から変動費(水道光熱費・消耗品費)596万6000円を控除した限界利益3072万4000円を算定しつつ、「サクラ」「桜」を用いるホテルが多数存在し本件商標の顧客吸引力が弱いこと、両施設のサービス価格帯に相応の差があること等から推定覆滅割合を9割と認定。逸失利益307万2400円に弁護士費用相当額30万円を加えた337万2400円の限度で請求を認容した。本判決は、普通名詞の組合せからなる商標について類似性・登録維持を肯定しつつも、寄与度・覆滅を通じて損害額を大幅に減縮するという近時の運用を具体化した事例として実務的意義を持つ。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。