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知財

発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和1ワ14446
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2020年2月20日
裁判官
田中孝一横山真通奥俊彦

AI概要

【事案の概要】 原告(キャバクラ店向け広告写真等の制作業者)は、氏名不詳者がインスタグラム上のアカウント「kyabakyaba12」に、原告が著作権を有する複数の女性従業員の写真をつなぎ合わせた画像5点を投稿し、複製権・公衆送信権を侵害したと主張。経由プロバイダであるソフトバンクに対し、プロバイダ責任制限法4条1項に基づき、当該アカウントへのログインに用いられた13件のIPアドレス(投稿時ではなくログイン時のもの)に係る発信者情報(氏名・住所)の開示を求めた。本件は、投稿時のIPログを保存しないいわゆる「ログイン型SNS」における発信者情報開示請求の可否が問われた事案である。 【争点】 ログイン時のIPアドレス等(本件各発信者情報)が、法4条1項柱書にいう「当該権利の侵害に係る発信者情報」に当たるか。被告の「開示関係役務提供者」該当性、権利侵害の明白性、正当理由の有無も争われた。 【判旨】 東京地裁民事第47部は、原告の請求をいずれも棄却した。裁判所は、ログイン型SNSについて、ログイン時の情報であっても「当該ログインからログアウトまでの機会に当該ログイン状態を利用して権利侵害投稿が行われたことの証明」があれば「当該権利の侵害に係る発信者情報」に当たり得るとの規範を示した。その上で本件を検討し、①ログイン(1)〜(3)は投稿行為より時間的に後であり物理的に不可能、②ログイン(4)〜(13)は投稿に先行するものの、本件サイトでは同一アカウントへの複数端末からの同時ログインが可能であり、かつ投稿日までの36〜46日間に複数のIPアドレスからのログインが存在するため、いずれのログイン状態を利用して投稿がなされたか特定できないと判断。投稿行為との結びつきの証明はないとした。また、「損害賠償責任を負う者」全般に開示対象を拡張する原告の解釈についても、文言上侵害者自身の情報を対象とすることが明らかであり、無関係な第三者の通信の秘密・プライバシー侵害のおそれもあるとして斥けた。結論として、他の争点を判断するまでもなく請求を棄却した。本判決は、投稿ログを保存しないSNSにおける発信者特定の困難性を示し、ログイン情報開示の要件として「ログイン状態と投稿の一対一対応の立証」を求める厳格な枠組みを示した点に実務上の意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。