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下級裁

非認定処分取消請求事件

判決データ

事件番号
平成28行ウ187
事件名
非認定処分取消請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2020年2月25日

AI概要

【事案の概要】 学校法人である原告は、視覚障害者以外の者を対象とするあん摩マッサージ指圧師の養成施設(大阪府下の専門学校に夜間定員30名の学科を新設)および学校(兵庫県下の大学保健医療学部鍼灸学科で昼間定員60名)を設けるため、厚生労働大臣および文部科学大臣に対し、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律2条1項に基づく認定申請を行った。 しかし、両大臣は平成28年1月29日および2月5日付で、同法附則19条1項(「当分の間、文部科学大臣又は厚生労働大臣は、有資格者中割合、生徒中割合等を考慮して、視覚障害者であるあん摩マッサージ指圧師の生計の維持が著しく困難とならないようにするため必要があると認めるときは、新設等申請を認定しないことができる」旨の規定。いわゆる晴眼者対象学校等新設規制)に基づき、医道審議会の反対答申を受けて本件各申請を認定しない旨の処分をした。 原告はこれを不服として、処分の取消しを求めて大阪地方裁判所に出訴した。視覚障害者の職域を保護するため、視覚障害者以外を対象とするあん摩マッサージ指圧師養成施設の新設を規制する立法が現代において憲法適合性を維持しているかが正面から問われた注目の行政訴訟である。 【争点】 (1)本件規定が職業選択の自由を保障する憲法22条1項に反して無効か、(2)許認可基準の不明確性ゆえに適正手続を定める憲法31条・13条に反して無効か、(3)本件規定の適用としての本件各処分が憲法22条1項・14条1項に反して違法か、が争われた。原告は、昭和39年改正から50年以上が経過し、障害者福祉施策の進展や無資格マッサージ師の急増等により立法目的の正当性・手段の合理性はいずれも失われていると主張した。 【判旨】 請求をいずれも棄却。裁判所は、最高裁薬局距離制限事件判決(昭和50年4月30日大法廷)および小売市場距離制限事件判決(昭和47年11月22日大法廷)の枠組みに依拠し、社会経済政策上の積極目的規制については立法府の政策的・技術的裁量を尊重し、当該規制措置が著しく不合理な場合に限り違憲となる旨の基本枠組みを示した。 その上で、視覚障害者のあん摩マッサージ指圧師業への依存度は依然として高く(重度視覚障害者への職業紹介のうち7割超があはき師関連)、視覚障害者あはき師の年間収入平均(290万円)は晴眼者あはき師(636万円)を大きく下回り、年収300万円以下の者が76%に上るなど、生計維持が著しく困難となる状況を回避する立法目的の正当性は今日もなお失われていないと認定。 また、有資格者中割合・生徒中割合を考慮要素とすること、文部科学大臣等の裁量判断に委ねることには相応の合理性があり、医道審議会の意見聴取により恣意的判断を排する手続的担保もあることから、手段の合理性も肯定された。昭和57年愛知県下の定員増加承認との結論の差異も、地域・規模・審議会答申の相違に照らし合理的理由があるとして、平等原則違反も否定した。 本判決は、障害者の職域保護を目的とする経済規制立法について、昭和39年改正から半世紀以上を経た時点においても合憲性を維持することを正面から認めた先例であり、福祉国家理念に基づく積極目的規制の合憲性判断枠組みを再確認したものとして、行政法・憲法両分野で重要な実務的意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。