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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成31行ケ10059
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年2月26日
裁判官
大鷹一郎國分隆文筈井卓矢

AI概要

【事案の概要】 本件は、原告(株式会社イーカム)が、特許庁がした本件商標(登録第1493277号、「COCO」の欧文字からなる標章。指定商品は第14類「貴金属製のがま口及び財布」及び第18類「かばん類、袋物」)について、商標法50条1項に基づく不使用取消審判(取消2015-300258号事件)の請求を認容し、本件商標登録を取り消す旨の審決をしたことに対し、その取消しを求めた審決取消訴訟である。原告は、本件商標権の従前の権利者である株式会社ダンエンタープライズから、平成25年9月30日付けで独占的通常使用権の許諾を受け(本件使用許諾契約)、その後、韓国法人ミラクルチームコーポレーションを通じて中国の工場で「COCO」の欧文字を付した4種類のトートバッグ(品番COC-BGT01、02、COC-CV01、02)を製造し、平成26年4月28日に博多税関で輸入許可を受けて輸入し、同年10月にユニー株式会社に一部を販売したと主張した。これに対し被告(アエル シャネル)は、輸入・販売の各事実を裏付けるメールや添付ファイルが本件審判段階で提出されず訴訟段階で初めて提出されたこと、ミラクル社の実在性、電子メールのインターネットヘッダーの改ざん可能性等を指摘して、要証期間内の本件商標の使用事実は認められないと争った。 【争点】 商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、本件審判請求の登録前3年以内の要証期間内に、日本国内において、本件審判請求に係る指定商品について本件商標又は社会通念上同一の商標を使用した事実の有無である。具体的には、原告から提出された一連の電子メール及びその添付ファイル(発注書、デザイン指示書、カタログ等)の信用性、ミラクル社及び中国の製造工場の実在性、輸入書類記載の品番の商品と本件使用商標「COCO」を付した商品との同一性、ユニーへの納品商品への本件使用商標の付着の事実が問題となった。 【判旨】 知財高裁第4部は、原告の請求を認容し、本件審決を取り消した。裁判所は、電子メールデータを保存したUSBメモリ(甲148)により、印刷された各メール本文に添付ファイルが実際に添付されていた事実を確認できること、インターネットヘッダーの送受信日時が変更可能であるとしても、添付ファイルの存在まで偽ることは困難であることを指摘し、原告提出の電子メール証拠の信用性を肯定した。その上で、韓国税務署長作成の事業者登録証記載の所在地と輸入許可通知書記載の住所が一致することからミラクル社の実在を認め、原告が平成26年4月28日に博多税関でミラクル社から「COC-BGT01・02、COC-CV01・02」の「ホワイト」色のトートバッグを輸入した事実、及び同年10月14日にユニーに対し「COC-CV01・02」の商品を販売した事実を認定した。そして、輸入・販売された商品と、原告が日本PMSや埼京三喜に送付したカタログ(PDF)掲載の「COCO」の欧文字を付したトートバッグ画像とが同一商品であると認め、本件使用商標は本件商標とは書体が異なるものの社会通念上同一の商標に該当するとした。以上より、要証期間内に通常使用権者である原告が指定商品第18類「かばん」について本件商標と社会通念上同一の商標を使用した事実の証明があったとして、商標法50条1項の不使用取消要件を満たさないと判断し、原告の取消事由を理由ありとして本件審決を取り消した。本判決は、不使用取消審判における使用事実の立証で、電子メール及びUSBメモリ保存データの証拠価値が争われた事案として、デジタル証拠の評価方法について実務上参考となる事例である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。