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下級裁

死体損壊,死体遺棄,殺人

判決データ

事件番号
平成30わ293
事件名
死体損壊,死体遺棄,殺人
裁判所
大津地方裁判所
裁判年月日
2020年3月3日

AI概要

【事案の概要】 被告人は、母親(当時58歳)と二人暮らしをしていた一人娘である。被害者は被告人を医師にしたいとの強いこだわりを持ち、幼少期から国公立大学の医学部医学科への進学を求め、携帯電話の取上げ、監視下での勉強の強制、入浴の同伴など、生活面・勉強面で過度の干渉・束縛を続けた。被告人は9年間に及ぶ浪人生活を強いられ、自殺を考えたり家出を試みたりしたが、その都度連れ戻された。最終的に滋賀医科大学看護学科に進学したものの、被害者は助産師になることを執拗に要求し、被告人が希望する手術室看護師への道を阻んだ。始末書の作成、庭先での土下座の強要と撮影、「死ね」等の罵倒メールの送信など、被害者の干渉はさらに激化した。平成30年1月、助産師学校不合格を契機に被害者からの叱責が一層強まる中、被告人は同月20日頃、自宅において被害者を何らかの方法で殺害し(第1)、その後、死体の頭部及び四肢をのこぎり等で切断し、体幹部を河川敷に投棄するなどして死体を損壊・遺棄した(第2)。 【争点】 本件の争点は、①被告人が被害者を殺害したか否か、②被告人の責任能力の有無・程度の2点であった。争点①について、被告人は「被害者が包丁で自らの首を傷付けて自殺した」と主張した。これに対し裁判所は、解剖所見上、死体に血液が残存しており失血死は考えられないこと、被害者方の血痕が頸動脈損傷時に想定される飛散状況と整合しないことから、刃物による自殺の可能性を否定した。さらに、被害者が死亡直前まで通常の生活行動をしていたこと、自殺の動機がないこと、被告人が死亡直後にツイッターで「モンスターを倒した。これで一安心だ。」と投稿したこと、事前に殺害方法をインターネットで検索していたこと、死体解体という犯罪行為にまで及んだことは自殺では説明できないことなどを総合し、被告人による殺害を認定した。争点②については、被告人に自閉症スペクトラム障害及びパーソナリティの偏りがあったが、重篤な判断能力の障害はなく、犯行前後の合理的な行動に照らし完全責任能力を認めた。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人を懲役15年に処した(求刑懲役20年)。犯行態様について、殺害方法は不明ながら、死体を多数の部位に切断して遺棄した行為は被害者の尊厳を著しく毀損する残忍なものであり、親が被害者の殺人事件の量刑傾向の中でも相当に重い部類に属するとした。他方、被告人が長年にわたり閉鎖的な母娘関係の中で過度の干渉・束縛を受け、誰にも相談できず追い詰められた末の犯行であった経緯には同情の余地があること、前科がなく再犯のおそれが低いこと、父親が社会復帰後の監督を誓約していることなどを考慮した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。