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下級裁

関税法違反,外国為替及び外国貿易法違反被告事件

判決データ

事件番号
令和1う101
事件名
関税法違反,外国為替及び外国貿易法違反被告事件
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2020年3月5日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
多和田隆史水落桃子廣瀬裕亮
原審裁判所
広島地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 被告人は、核兵器等の開発等に用いられるおそれが特に大きい貨物として政令で定められた炭素繊維製造用装置の部分品である不融化炉の炉殻2点及び炭化炉の炉殻1点を、経済産業大臣の許可を受けることなく、税関長に許可不要の貨物であると虚偽の輸出申告をした上で中華人民共和国に向けて輸出したという関税法違反及び外国為替及び外国貿易法(外為法)違反の事案である。被告人は、中国企業との間で炭素繊維製造設備の販売契約を締結し、設計者に不融化炉・炭化炉の設計図を作成させた上で本件各貨物を製作・輸出し、中国の工場で据付作業まで行わせていた。 【争点】 第一に、本件各貨物が輸出規制対象である「重合体繊維から他の繊維を製造する装置」の「部分品」に該当するか否かが争われた。弁護側は、本件各貨物は乾燥炉の炉殻や排ガス処理装置としても使用可能であり、ミサイル技術管理レジーム(MTCR)附属書が求める「特に設計された(specially designed)」部分品としての専用性の要件を満たさないと主張した。第二に、被告人に関税法違反・外為法違反の故意が認められるかが争われた。被告人は、本件各貨物は竹や陶磁器の乾燥装置ないし排ガス処理装置として輸出したものであり、不融化炉・炭化炉の部分品との認識はなかったと主張した。 【判旨(量刑)】 広島高裁は控訴を棄却した。専用性の要件について、MTCR附属書における「specially designed」の趣旨に従い、本件通達の「他の用途に用いることができるものを除く」との基準は法令解釈として正当であるとした上で、専用性が否定されるには他の用途に用いられる可能性が単なる抽象的・理論的なものにとどまらず具体的・現実的なものであることを要すると判示した。本件各貨物は不融化炉・炭化炉の炉殻として特に設計・製作されたものであり、専門家証人も乾燥炉には過剰仕様、排ガス処理装置としては無理があると評価していることから、他用途への転用可能性は抽象的なものにとどまり専用性が肯定されるとした。故意についても、被告人自身が設計図を作成させ製作を指示した経緯や、中国工場での据付状況等から故意を認定した原判決に誤りはないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。