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知財

特許権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ5506
事件名
特許権侵害差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2020年3月24日
裁判官
田中孝一奥俊彦本井修平

AI概要

【事案の概要】 原告(原田工業株式会社)は、車両に取り付けられる低姿勢のアンテナ装置に関する特許権(特許第5237617号)の特許権者である。本件特許は、車両から約70mm以下の高さで突出するアンテナケース内に収納され、面状のアンテナ素子とアンテナコイルを介してFM波帯で共振する構成のアンテナ装置に関するものである。原告は、被告(株式会社ヨコオ)が製造・販売するアンテナ製品が本件特許発明の技術的範囲に属すると主張し、被告製品の生産・譲渡等の差止め、廃棄、及び損害賠償金4000万円の支払いを求めた。被告は、構成要件の非充足、均等侵害の否定に加え、サポート要件違反、明確性要件違反、新規性・進歩性欠如など多数の無効理由を主張した。 【争点】 主要な争点は、(1)被告製品が構成要件Dの「面状」のアンテナ素子に該当するか(被告製品はメアンダ形状の立体エレメントであり、一枚の略平板状ではない)、(2)構成要件Dの「上縁」の充足性、(3)構成要件Eの「高さ方向においてアンテナ素子とアンプ基板との間に位置するアンテナコイル」の充足性、(4)均等侵害の成否、(5)サポート要件違反等の無効理由の有無、(6)損害額であった。裁判所は、事案に鑑みまずサポート要件違反(争点5-1)から判断した。 【判旨】 裁判所は、本件特許にはサポート要件違反の無効理由があるとして、原告の請求をいずれも棄却した。その理由は次のとおりである。本件明細書の発明の詳細な説明によれば、本件発明の課題は、限られた空間のアンテナケースにさらにアンテナ(平面アンテナユニット)を組み込んでも良好な電気的特性を得ることにあり、その解決手段として、アンテナ素子の直下に平面アンテナユニットを配置し、両者の間隔を約0.25λ以上とすることが記載されている。ところが、本件特許請求の範囲には、平面アンテナユニットの存在やアンテナ素子との位置関係について何ら記載がなく、平面アンテナユニットが存在しない構成や、間隔が0.25λ未満の構成をも包含している。このような構成については、発明の詳細な説明の記載により当業者が課題を解決できると認識できる範囲を超えており、サポート要件(特許法36条6項1号)に違反する。原告は、本件発明の課題は「70mm以下の低姿勢でも感度劣化を抑制すること」であり平面アンテナユニットの存在を前提としないと主張したが、裁判所は、明細書の記載を慎重に検討すると、段落【0017】の課題も平面アンテナユニットの存在を前提とした記載であり、原告主張の課題は既に先願(特願2006-315297号)で解決済みであると認定し、原告の主張を排斥した。以上により、本件特許は特許無効審判により無効にされるべきものであるから、特許法104条の3第1項により原告は本件特許権を行使することができないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。