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知財

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和1ネ10058
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年3月25日
裁判官
大鷹一郎國分隆文筈井卓矢
原審裁判所
大阪地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 被控訴人(昭和27年生まれの主婦)が、控訴人X2(株式会社ジンムの代表取締役)、日本知財開発、ecoリーフ、ジンムら10名が一体となって、「地盤強化工法」に関する特許(本件特許1)及び「ナビゲーション装置」に関する特許(本件特許2)の共有持分を購入すれば、近日中に大幅に価値が上がり高額なロイヤリティを受け取れるなどと虚偽の事実を述べて購入を勧誘し、購入代金名下に合計約9032万円を騙取したと主張して、控訴人X2らに対しては共同不法行為に基づく損害賠償を、控訴人X1及びX3に対しては会社法429条1項に基づく取締役の任務懈怠による損害賠償を求めた事案の控訴審である。本件特許1は共有持分2万分の1を1口60万円、本件特許2は共有持分10万分の1を1口20万円として販売されていたが、いずれの特許についても有償ライセンス契約の実績や具体的な収益見込みを裏付ける証拠はなかった。なお、本件特許1については、別件侵害訴訟で鹿島建設に対する請求が棄却され、さらに無効審決が確定して抹消登録がなされている。原審は、控訴人X2らに対する請求を全部認容し、控訴人X1・X3に対する請求を一部認容したところ、控訴人らのみが控訴した。 【争点】 (1) 控訴人らの勧誘行為が虚偽の説明による不法行為(詐欺的勧誘)に該当するか。控訴人らは、本件地盤特許発明は技術的価値・事業性に優れており、別件侵害訴訟の勝訴は当然に確信されるべきであったと主張し、「必ず勝訴します」との言明は確信の表明にすぎず約束ではないとした。また、無効審決確定までは特許は有効であり共有持分の取引は違法でないとも主張した。 (2) 控訴人X3(ジンムの取締役、控訴人X2の妻)について、会社法429条1項に基づく取締役の監視義務違反(任務懈怠)が認められるか。控訴人X3は、本件について何も知らず、控訴人X2は監督すべき要注意人物ではないと主張した。 【判旨】 控訴棄却。知的財産高等裁判所は、原判決の判断を是認し、以下のとおり判示した。 争点(1)について、本件地盤特許の技術的価値や事業性が優れていることを認めるに足りる証拠はなく、本件地盤特許が120億円もの価値を有することや共有持分2万分の1が60万円と評価することが相当であることを客観的に裏付ける証拠もないとした。存続期間内に有償ライセンス契約が締結された事実や、専用実施権者のジンムが収益を上げていた事実も認められず、将来的に価値が上昇し高額で転売し得る見込みがあったことを窺わせる客観的証拠の提出もないと認定した。そして、特許権の持分を細分化して高額で譲渡する基本的枠組みは控訴人X2・日本知財開発・ジンムの関与なくしては成立し得ないこと、報告書の内容等から、控訴人らは販売会社による虚偽の説明・勧誘を認識しこれに積極的に加担したと認め、共同不法行為責任を肯定した。 争点(2)について、控訴人X3はジンムの取締役として代表取締役である控訴人X2の業務執行を監視すべき義務があり、控訴人X2が特許権の共有持分を譲渡していることを認識していたのであるから監視を行うことが可能であったと認定した。控訴人X3が控訴人X2と別居中であるとの主張についても、別居開始時期や態様の記載がなく、監視が困難であったとは認められないとして、会社法429条1項に基づく損害賠償責任を肯定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。