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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成31行ケ10019
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年3月25日
裁判官
森義之眞鍋美穂子熊谷大輔

AI概要

【事案の概要】 本件は、L-グルタミン酸の製造に用いるコリネ型細菌に関する特許(特許第5343303号、名称「L-グルタミン酸生産菌及びL-グルタミン酸の製造方法」)について、原告ら(シージェイジャパン株式会社及びシージェーチェイルジェダンコーポレーション)が被告(味の素株式会社)に対し、特許庁がした無効審判請求不成立審決の取消しを求めた訴訟である。本件特許は、コリネ型細菌のyggB遺伝子(浸透圧調節チャネルをコードする遺伝子)に変異を導入することでL-グルタミン酸の生産能力を向上させる技術に関するものである。原告らは、サポート要件違反、実施可能要件違反、進歩性欠如及び明確性要件違反を主張して審決の取消しを求めた。 【争点】 (1) 19型変異に関する実施可能要件及びサポート要件違反の有無(取消事由1)、(2) 甲8発明の認定の誤り及び容易想到性判断の誤り(進歩性欠如、取消事由2・3)、(3) 19型変異以外の変異に関する実施可能要件及びサポート要件違反の有無(取消事由4)、(4) 明確性要件違反の有無(取消事由5)。 【判旨】 請求棄却。裁判所は全ての取消事由について原告らの主張を退けた。取消事由1について、実施例8における非誘導条件下での19型変異株と野生株のグルタミン酸生産量の差(0.2g/L)が誤差の範囲内であるとの原告らの主張に対し、各実施例の培養条件は実施例ごとに異なるため他の実施例のブランク値等を根拠に実施例8の結果を誤差とはいえないと判断した。また、原告ら提出の再現実験(甲28)は、三角フラスコを用いながら坂口フラスコの振とう速度を機械的に適用したものであり、当業者は容器に応じた適切な酸素供給方法を選択するという技術常識に照らし、適切な実験とは認められないとした。取消事由2・3(進歩性)について、甲8論文では浸透圧調節チャネルからのグルタミン酸排出は制限的であるとされ、グルタミン酸の排出は担体によるものとの結論が導かれていることから、当業者がyggB遺伝子をグルタミン酸排出の向上と関連付けて変異を導入する動機付けはないとして、進歩性を肯定した。取消事由4・5についても、本件発明の技術思想(yggB遺伝子の変異によるYggBタンパク質の立体構造改変を通じたグルタミン酸排出促進)が明らかにされていること等を踏まえ、サポート要件・実施可能要件・明確性要件のいずれにも違反しないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。