AI概要
【事案の概要】 被告人両名は夫婦であり、当時5歳、3歳、1歳及び生後3か月の実子4名と神戸市内のマンションで同居していた。被告人らは、令和元年11月26日午前10時44分頃、乳児を含む幼い子ども4名を自宅室内に置き去りにしたまま、スロット(パチスロ)をするために外出した。被告人Eが主体的に外出を決め、被告人Fは子どもたちの安全よりも被告人Eとの関係維持を優先し、自らの判断で追随した。被告人らは「子らが寝ている間に外出して帰宅するつもりであった」と述べたが、放置時間は長時間にわたった。最年少の子どもは生後わずか3か月の乳児であり、5歳の長子でさえ自力で十分な対処ができる年齢ではなく、火災・転落・窒息等の重大事故が起きてもおかしくない極めて危険な状況であった。また、裁判所はこのような行為に常習性がうかがえると指摘しており、今回が初めての置き去りではなかったことが示唆されている。被告人両名は実父母として4名の幼子を保護する責任があったにもかかわらず、遊興目的でこれを放棄したものであり、保護責任者遺棄罪として起訴された。被告人両名は犯行を認め、反省の態度を示している。 【判旨(量刑)】 裁判所は、乳児を含む幼子4名を置き去りにして長時間外出した犯行態様について、子らの生命・身体に重大な危害を及ぼす危険性が高い悪質なものと評価した。スロットに行くためという動機に酌むべき点はなく、実子を保護する責任のある親としての行動は非常識であり、強い非難を免れないとした。被告人Eは主体的に犯行に及び、被告人Fも自らの判断で追随したとして、両名の刑事責任は同等と判断した。その上で、福祉機関の関与等による再犯防止が期待されること、被告人両名が犯行を認めて再犯しない旨誓っていること、前科がないこと等の酌むべき事情を考慮し、被告人両名をそれぞれ懲役2年・執行猶予4年に処した。