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下級裁

覚醒剤取締法違反,関税法違反,国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反

判決データ

事件番号
令和1う173
事件名
覚醒剤取締法違反,関税法違反,国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2020年4月21日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
多和田隆史水落桃子廣瀬裕亮
原審裁判所
山口地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 被告人は、氏名不詳者らと共謀の上、営利目的で、覚せい剤約965.7グラムを台湾から国際スピード郵便物の中に隠し入れて日本に輸入した覚醒剤取締法違反・関税法違反(未遂)及び覚せい剤の所持(麻薬特例法違反)の事案である。本件郵便物は、在中品を「茶葉、零食」と偽って台湾から山口県内の空き家宛てに発送された。税関検査で覚せい剤が発見された後、捜査機関はクリーン・コントロールド・デリバリー捜査(覚せい剤を氷砂糖に入れ替えて配送を続行する手法)を実施した。被告人が共犯者とともに空き家を訪れて郵便物を受領したところで現行犯逮捕された。被告人は、携帯電話で仲介役とみられる人物と郵便物の配送状況について頻繁にメッセージをやり取りしており、送り状の受取人電話番号欄にも被告人の携帯電話番号が記載されていた。なお、郵便物の名宛人は既に死亡しており、被告人もそのことを承知していた。原審の山口地方裁判所は被告人を有罪とし、被告人側が控訴した。 【争点】 弁護側は2つの争点を主張した。第一に、クリーン・コントロールド・デリバリー捜査において、覚せい剤と代替物品(氷砂糖)との紐づけが不十分であり、郵便物に覚せい剤が在中していたことや代替品との同一性が立証されていないと主張した。第二に、被告人は死亡したBから依頼されて郵便物を受け取っただけであり、中身はお茶と聞いていたとして、覚せい剤の認識がなかったと主張した。送付先を変更しなかった理由については荷送人に説明するのが面倒だったためとし、「デリバリーコントロールも視野に入れて」等のメッセージは単なるブラックジョークであると弁解した。 【判旨】 広島高等裁判所は控訴を棄却した。第一の争点について、クリーン・コントロールド・デリバリー捜査の適法性に関する弁護側の主張は独自の見解であり採用の余地はないとした。郵便物番号の一致や外観の同一性から、氷砂糖が覚せい剤の代替品であることは明らかに認められるとした。第二の争点について、被告人が仲介役に送付先住所を伝えていたこと、メッセージのやり取りが郵便物の発送・到着時期と近接していること、送り状の受取人電話番号が被告人のものであったことから、被告人が郵便物の海外発送から受領まで一貫して主体的に関与していたことは明らかであるとした。さらに、「Kですか?ハーフ?」「Kです」といった隠語を用いたやり取りや、名宛人の死亡を知りながら空き家宛てに発送させた不自然な行動を総合すれば、被告人が覚せい剤等の禁制品が在中していると認識していたと推認できるとした。加えて、過去に類似の形態で輸入された貨物について、枕の中から白い粉を取り出す動画を被告人が仲介役に送信していた事実も、被告人の認識を推認させる有力な間接事実と評価した。被告人の弁解については、客観的証拠を合理的に説明できておらず信用しがたいとして退けた。当審における未決勾留日数中90日を原判決の懲役刑に算入した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。