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下級裁

国家賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ15422
事件名
国家賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2020年6月30日

AI概要

【事案の概要】 旧優生保護法(昭和23年法律第156号)に基づき、強制的に不妊手術(優生手術)を受けさせられたとする原告が、国に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償(慰謝料3000万円等)及び謝罪広告の掲載を求めた事案である。原告は、昭和32年春頃、宮城県内の教護院(児童自立支援施設)から病院に連れて行かれ、何ら説明を受けることなく本件優生手術を受けさせられた。原告は術後も激しい痛みに苦しみ、子どもを持てない体にされたことへの強い憤りと絶望を抱えながら生活し、結婚後も妻にさえ手術のことを打ち明けられず、子どもができないことで周囲から責められる妻を見ながら罪悪感を抱き続けた。原告は、主位的に本件優生手術の違憲・違法を理由とする損害賠償を、予備的に厚生労働大臣の不作為及び国会議員の立法不作為を理由とする損害賠償をそれぞれ請求した。 【争点】 1. 本件優生手術の違憲性・違法性及び民法724条後段(除斥期間)の規定の適用関係 2. 厚生労働大臣の不作為及び国会議員の立法不作為の国賠法上の違法性 【判旨】 裁判所は、原告の請求をいずれも棄却した。まず、本件優生手術について、原告が優生保護法別表に掲げる疾患に罹患していたとは認め難く、宮城県優生保護審査会の審査は誤りであったと認定した。そして、本件優生手術は原告に無断で実施されたもので、およそ正当化の余地のない違法な行為であり、原告の身体的不可侵性や実子を持つかどうかの意思決定の自由(憲法13条)を侵害するものとして、被告の国賠法1条1項に基づく損害賠償責任の発生を認めた。 しかし、民法724条後段所定の20年の除斥期間について、本件優生手術は昭和32年春頃に実施され、本件訴訟は平成30年5月に提起されたものであるから、損害賠償請求権は既に消滅していると判断した。原告が主張する起算点の繰り下げについても、損害は手術時に発生しており、提訴が困難な状況はどんなに遅くとも平成8年の法改正時点で解消されたとして、起算点を遅らせても期間経過を免れないとした。除斥期間の法的性質を消滅時効と解すべきとの主張、正義・公平の理念による適用制限の主張、憲法17条の趣旨による適用制限の主張もいずれも退けた。 予備的請求についても、厚生労働大臣に被害回復措置を講ずべき法的義務は認められず、国会議員の立法不作為も国賠法上違法とは評価できないとした。もっとも、結語において、被告は強制不妊手術の事実と真摯に向き合い、全ての国民が疾病や障害の有無により分け隔てられることのない社会の実現に向けて不断の努力を続けることが期待されると付言した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。