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行政

課徴金納付命令取消請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和1行コ267
事件名
課徴金納付命令取消請求控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2020年7月10日
裁判官
近藤昌昭中久保朱美守山修生

AI概要

【事案の概要】 金融商品取引法(金商法)159条2項1号は、有価証券の相場を変動させる目的で一連の売買等を行う「相場操縦」を禁止しており、違反者には課徴金の納付が命じられる。被控訴人(原審原告)は、企業グループの一員である外国法人であり、自らはトレーダーを雇用せず、姉妹会社であるA社との間でトレーダー業務契約を締結し、A社が雇用するトレーダーらに被控訴人名義の証券口座を用いた株式取引を全面的に委ねていた。A社のトレーダーらは、東証の前場で対象株式を買い付けた後、場間(昼休み)に東証で大量の買い見せ玉を発注して寄前気配値段を上昇させ、その間にPTS(私設取引システム)で既に取得した株式を高値で売却し、東証の後場開始前に買い注文を取り消すという手法を繰り返していた。処分行政庁がこれを相場操縦に当たるとして被控訴人に課徴金納付命令を発したところ、被控訴人がその取消しを求めて提訴した。原審(東京地裁)は被控訴人の請求を認容したため、控訴人(国)が控訴した。 【争点】 本件の主要な争点は4つある。第1に、被控訴人が本件各対象取引を「した者」といえるか(A社のトレーダーの行為を被控訴人の行為と同視できるか)、第2に、本件各対象取引は原判決別表の各番号ごとに一連のものであるか、第3に、本件各対象取引は相場を変動させるべき行為であるか、第4に、取引を誘引する目的をもって行われたかである。特に第1の争点では、被控訴人が、A社は独立した法人であり、その関係は代理方式による投資一任業務の委託関係に類似するから被控訴人は違反者とはなり得ないと主張していた。 【判旨】 東京高裁は原判決を取り消し、被控訴人の請求を棄却した。第1の争点について、法人の役員・従業員と実質的に同視し得る者、又は形式的には別法人であるが実質的に同一体というべき法人の役員・従業員が当該法人のためにした行為も、当該法人の「違反行為」となるとの解釈を示した。その上で、被控訴人とA社がいずれも同一の持株会社の傘下にあること、被控訴人代表者がA社の唯一の取締役であること、A社がもっぱら被控訴人の資金運用のみを業としていること等から、両者は実質的に同一体であると認定した。第2の争点については、取引態様の不自然さと同一支店所属のトレーダー間の連携から、各番号ごとに一連の取引と推認した。第3・第4の争点についても、見せ玉による相場変動の可能性及び誘引目的をいずれも肯定し、課徴金納付命令に違法はないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。