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行政

補助金交付決定一部取消及び返還命令取消請求事件

判決データ

事件番号
平成30行ウ402
事件名
補助金交付決定一部取消及び返還命令取消請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2020年7月14日

AI概要

【事案の概要】 国立大学の大学院研究科教授であった原告は、文部科学大臣から科学研究費補助金(科研費)の交付決定を受け、平成17年度から平成19年度にかけて科研費を受領していた。原告は、年度ごとの執行残額を使い切るため、取引業者と共謀して実際には納品されていない物品に係る架空の請求書を大学に提出させ、業者に代金を支払わせた上で「預け金」としてプールし、翌年度以降に取り崩して使用していた。預け金の総額は約1億6600万円に上り、研究目的のほか、補助金の使途としては認められにくい費用にも充てられていた。その後、業者の民事再生手続を契機に預け金が発覚し、東京地検特捜部による捜索を経て、原告は収賄罪で有罪判決を受けた。大学は調査委員会を設置して報告書を作成し、平成30年2月に文部科学大臣に提出した。文部科学大臣は同年3月23日、補助条件違反(科学研究費補助金取扱規程10条違反)を理由として科研費交付決定の一部を取り消す決定及び返還命令をした。原告がこれらの処分の取消しを求めて出訴したのが本件である。 【争点】 ①本件各取消決定等に裁量権の逸脱・濫用の違法があるか、②本件各取消決定等に手続的瑕疵があるか(理由提示の十分性、弁明の機会の付与等)、③本件各交付決定に係る取消権及び補助金返還請求権が消滅時効により消滅しているか。 【判旨】 裁判所は、争点①について、原告による預け金の形成は補助条件及び取扱規程10条に違反し、その違法性は軽微とはいえないとして、文部科学大臣の裁量権の逸脱・濫用はないと判断した。争点③についても、各時点で文部科学大臣が取消権を行使し得たとは認められないとして、消滅時効の主張を退けた。 しかし、争点②の理由提示の点について、裁判所は、本件各取消決定の通知書には「補助条件違反(取扱規程第10条違反)」との記載と取消金額が記載されているのみであり、補助条件には直接経費の使用制限や納品・支出期限等の複数の規定が存在することを踏まえると、いかなる事実関係に基づきいかなる違反があったかを名宛人がその記載自体から了知することは困難であると判示した。最高裁平成23年6月7日判決の趣旨に照らし、本件各取消決定は補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律21条の2が要求する理由の提示を欠く違法な処分であるとして取り消し、これを前提とする返還命令も違法であるとして取り消した。原告の請求はすべて認容された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。