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最高裁

わいせつ電磁的記録等送信頒布,わいせつ電磁的記録記録媒体頒布被告事件

判決データ

事件番号
平成29あ829
事件名
わいせつ電磁的記録等送信頒布,わいせつ電磁的記録記録媒体頒布被告事件
裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
2020年7月16日
裁判種別・結果
判決・棄却
原審裁判所
東京高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 漫画家兼芸術家である被告人が、自己の女性器を3Dスキャナーで読み取った三次元形状データファイル(以下「本件データ」)を、クラウドファンディングで資金を提供した不特定の6名にインターネットを通じて送信して頒布し、さらに、被告人が販売する商品を購入した不特定の3名に本件データを記録したCD-Rを郵送して頒布したという、わいせつ電磁的記録等送信頒布及びわいせつ電磁的記録記録媒体頒布の事案である。被告人は、女性器に対する卑わいな印象を払拭し、女性器の表現を日常生活に浸透させたいという思想のもと、自身の女性器をモチーフにした作品制作活動を行っており、本件データの提供もその活動の一環であると主張していた。第1審で有罪(罰金40万円)とされ、控訴審でも控訴棄却されたため、被告人が上告した。 【争点】 ①本件データ及びCD-Rが刑法175条の「わいせつな電磁的記録」等に該当するか、②刑法175条の規定が憲法21条(表現の自由)に違反するか、③「わいせつ」の概念が不明確であり憲法31条(罪刑法定主義)に違反するか、④被告人の頒布行為が正当行為として違法性阻却されるか、が争われた。特に、被告人側は、資金提供者に作品制作への参加機会を与えるという行為自体に芸術性・思想性が認められるため、本件データはわいせつ物に該当しないと主張した。 【判旨】 最高裁は上告を棄却した(裁判官全員一致)。まず、刑法175条の憲法21条違反の主張については、チャタレイ事件判決(最大判昭和32年3月13日)及び悪徳の栄え事件判決(最大判昭和44年10月15日)の趣旨に照らし理由がないとした。「わいせつ」概念の不明確性による憲法31条違反の主張についても、概念が不明確とはいえないとして退けた。わいせつ性の判断方法については、電磁的記録が視覚情報であるときには、それをコンピュータにより画面に映し出した画像やプリントアウトしたものなど、記録を視覚化したもののみを見て判断するのが相当であるとした。頒布行為が他者に創作の機会を与えるものであることに芸術性・思想性が含まれるとしても、そのことを考慮してわいせつ性の判断をすべきではないとした。また、正当行為による違法性阻却の主張についても、本件各頒布行為は結局のところ女性器を表現したわいせつな電磁的記録等の頒布それ自体を目的とするものであり、そのような目的は正当なものとはいえないとして、違法性は阻却されないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。