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下級裁

「黒い雨」被爆者健康手帳交付請求等事件

判決データ

事件番号
平成27行ウ37
事件名
「黒い雨」被爆者健康手帳交付請求等事件
裁判所
広島地方裁判所
裁判年月日
2020年7月29日
裁判種別・結果
その他
裁判官
高島義行久保田寛也塚本友樹

AI概要

【事案の概要】 昭和20年8月6日、広島市に原子爆弾が投下された後、広島市及びその周辺地域に放射性物質を含む「黒い雨」と呼ばれる降雨があった。原告ら88名(承継人を含む)は、いずれも原爆投下後にこの「黒い雨」に遭ったと主張する者であり、広島市長又は広島県知事に対し、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(被爆者援護法)に基づく被爆者健康手帳の交付を申請した。しかし、原告らが原爆投下当時に所在していた地域は、いずれも被爆者援護法所定の被爆地域や第一種健康診断特例区域の範囲外にあったため、広島市長及び広島県知事は各申請を却下する処分をした。原告らは、自らが被爆者援護法1条3号にいう「身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」に該当すると主張し、主位的請求として各却下処分の取消し及び被爆者健康手帳の交付の義務付けを求めた。 【争点】 主要な争点は、(1)被爆者援護法1条3号にいう「身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」の意義、(2)「黒い雨」体験者が同号に該当するか(総論)、(3)個々の原告が同号に該当するか(各論)の3点である。被告らは、「黒い雨」に放射性微粒子が含まれていた科学的根拠は不十分であり、宇田強雨域外の者を3号被爆者と認定する根拠はないと主張した。 【判旨】 広島地裁は、原告ら全員の請求を認容し、却下処分をいずれも取り消すとともに、被爆者健康手帳の交付を命じた。 裁判所はまず、被爆者援護法1条3号の「身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった」とは、原爆の放射線により健康被害を生ずる可能性がある事情の下にあったことをいうと解した。その上で、複数の残留放射能調査の結果や宇田論文等の報告から、「黒い雨」には核分裂生成物等の放射性微粒子が含まれていたと認定した。降雨域については、従来の宇田雨域は限られた調査に基づく一応の目安にすぎず、増田雨域や大瀧雨域の方が相対的に豊富な資料に基づいていると評価し、宇田雨域外でも広範囲に「黒い雨」が降った事実を認めた。さらに、内部被曝の危険性に関する知見を踏まえ、「黒い雨」の降雨継続時間の長短によって取扱いを異にすべき合理性はないと判断した。結論として、第一種健康診断特例区域外であっても、「黒い雨」に曝露した者は、健康管理手当の支給対象となる11種類の障害を伴う疾病に罹患したことを要件として、被爆者援護法1条3号に該当すると判示し、原告ら全員について同号該当性を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。