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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成26ワ252
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
仙台地方裁判所
裁判年月日
2020年8月11日
裁判官
村主隆行内林尚久溝口千恵

AI概要

【事案の概要】 本件は、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う津波により、被告東京電力(被告東電)が運営する福島第一原子力発電所から放射性物質が放出される事故(本件事故)が発生したことに関し、福島県双葉町、浪江町、富岡町、葛尾村、南相馬市小高区・原町区に居住していた原告ら(約90名)が、包括的生活利益としての平穏生活権を侵害されたと主張して、被告東電に対しては原子力損害賠償法3条1項に基づき、被告国に対しては国家賠償法1条1項に基づき、連帯して1人当たり最大4220万円(慰謝料3840万円及び弁護士費用380万円)の損害賠償を求めた事案である。被告東電の原賠法上の責任は争いがなく、主要な争点は、国の規制権限不行使の違法性と慰謝料の額であった。 【争点】 1. 国家賠償法1条1項に基づく被告国の損害賠償責任の有無(経産大臣が電気事業法40条に基づく技術基準適合命令等を発令しなかったことの違法性) 2. 原告らの慰謝料の額(中間指針を超える賠償が認められるか) 【判旨】 裁判所は、被告国の責任を否定し、被告東電に対してのみ中間指針等を大幅に上回る慰謝料の支払を命じた。 国の責任について、裁判所は、経産大臣が電事法40条に基づく技術基準適合命令を発令する権限を有していたことは認めたうえで、平成14年10月頃及び平成18年10月頃の各時点では、長期評価に基づく具体的な津波波高を認識できなかったのはやむを得ず、権限不行使は著しく合理性を欠くとはいえないとした。平成22年3月頃時点については、保安院が平成21年9月に貞観津波論文に基づく試算(O.P.+約8.6〜8.9m)の説明を受け、敷地高を超える津波の可能性を現実に認識したことから、技術基準適合命令の発令を検討する義務が生じていたと認定した。しかし、当時のドライサイトコンセプト(防潮堤設置)が主流であった状況下では、原告らが主張する部屋の水密化やシビアアクシデント対策を命じることは現実的に考えにくく、仮に命令を発令しても工期を考慮すれば本件事故発生までに完成しなかったとして、因果関係も否定し、被告国の責任を認めなかった。 慰謝料の額について、裁判所は、憲法13条・22条1項を根拠に平穏生活権を法的保護に値する権利と認めたうえで、被告東電が長期評価に基づく計算を拒絶し、8年以上具体的津波対策を講じなかったこと、計算結果(O.P.+15.7m)を保安院に速やかに報告しなかったことを悪質な対応と評価し、慰謝料の増額事由とした。生活地域ごとに、双葉町1500万円、浪江町・富岡町・葛尾村・小高区は避難慰謝料850万円に故郷喪失・変容慰謝料100万円を加算、原町区180万円を基準額とし、居住年数等に応じた増額を行った。これらは原子力損害賠償紛争審査会の中間指針等による賠償額を大幅に上回る水準であり、既払額を控除した差額の支払を命じた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。