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下級裁

運転免許取消処分取消請求事件

判決データ

事件番号
平成31行ウ5
事件名
運転免許取消処分取消請求事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2020年8月24日
裁判官
武部知子松長一太川野裕矢

AI概要

【事案の概要】 北海道公安委員会が、原告に対し、道路交通法103条1項5号に基づき運転免許を取り消し、1年間の欠格期間を指定する処分(本件処分)をした事案である。原告は平成30年2月21日午前0時48分頃、北海道虻田郡の道道上を時速約30kmで走行中、激しい吹雪により前方の見通しが困難な状況下で、道路左側を同一方向に歩行していた大学生Aに車両左前部を衝突させ、Aを死亡させたほか、その前方を歩行していたBにも傷害を負わせる交通事故を起こした。北海道公安委員会は、原告の安全運転義務違反(道路交通法70条)による基礎点数2点に、死亡事故の付加点数13点を加えた累積15点を根拠として本件処分を行った。原告は、吹雪の中で歩行者との衝突は予見不可能であったこと、被害者が道路中央付近を歩いていたため信頼の原則が適用されるべきこと、さらに処分書の理由提示に不備があることを主張して処分の取消しを求めた。 【争点】 1. 原告に安全運転義務違反があったか(事故の予見可能性、信頼の原則の適用の可否) 2. 本件処分に係る理由提示が行政手続法14条1項本文の要件を満たしているか 【判旨】 裁判所は、争点1について、原告の安全運転義務違反を認めた。原告は、本件道路付近にはペンション等が点在し夜間でも人通りがある地域であることを認識しており、積雪により路外と道路内の区別がつかない状況では歩行者が道路内を歩行している可能性を予見できたと判断した。信頼の原則についても、対向方向の歩行者は道路左側を通行するのが法律上の義務であるから、左側に歩行者がいないと信頼すべき基礎がないこと、視線誘導標識すら見えない状況では車両が道路のどの位置を走行しているか判別困難であり、走路上に歩行者がいないと信頼できる状態になかったことを指摘し、原告の主張を退けた。視界不良時に停止・徐行すると追突される危険があるとの主張についても、後続車両にも同様の義務が課されるとして排斥した。 他方、争点2については、処分書に「安全運転義務違反」と記載されているのみでは理由提示として不十分であると判断した。道路交通法70条は抽象的な補充規定であり、本件のような吹雪による事故では、見通しの悪さの程度に応じて想定される安全運転義務の内容が複数あり得るところ、それらは互いに両立し得ないため、いかなる義務違反が問題とされているのかを処分書の記載から認識することが困難であったとした。刑事手続や聴聞の機会で原告が処分理由を認識し得たとしても、行政手続法14条1項本文が求める「処分と同時の理由提示」の要件は満たされないとして、本件処分を取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。