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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和1行ケ10174
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年8月26日
裁判官
森義之眞鍋美穂子熊谷大輔

AI概要

【事案の概要】 本件は、加熱式エアロゾル発生装置(いわゆる加熱式タバコ)に関する特許(特許第6125008号、発明の名称「加熱式エアロゾル発生装置、及び一貫した特性のエアロゾルを発生させる方法」)について、原告(ブリティッシュ アメリカン タバコ)が被告(フィリップ モーリス)に対して提起した審決取消請求事件である。被告の特許は、加熱式タバコにおいて、装置の動作直後に加熱要素の温度を第1の温度に上昇させる第1段階、温度を低下させる第2段階、再び温度を上昇させる第3段階という3段階の温度制御を行うことで、吸煙期間を通じて一貫した特性のエアロゾルを提供するというものである。原告は特許庁に無効審判を請求したが、審判不成立の審決がなされたため、その取消しを求めて知的財産高等裁判所に出訴した。原告は、サポート要件違反、明確性要件違反、実施可能要件違反、先行文献(甲1:特開2000-41654号、甲2:中国特許出願公開第102754924号)に基づく新規性・進歩性の欠如を主張した。 【争点】 (1) サポート要件違反の有無(取消事由1):特許請求の範囲が、課題を解決できない温度・時間の態様を含んでいるか。(2) 明確性要件違反の有無(取消事由2):「少なくとも1つの加熱要素」が複数の場合に「前記加熱要素」の意味が不明確か。(3) 実施可能要件違反の有無(取消事由3):エアロゾル形成基材の種類ごとの温度・時間設定が過度の試行錯誤を要するか。(4)(5) 甲1・甲2を主引例とする新規性・進歩性の欠如(取消事由4・5):先行文献のオン・オフ温度制御が本件発明の3段階温度制御と同一又は容易想到か。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。取消事由1(サポート要件)について、明細書の記載を参酌して特許請求の範囲の技術的意義を解釈することは許されるとし、第1〜第3段階・温度にはそれぞれ凝縮抑制後のエアロゾル送達増加への対応や基材枯渇への補償という技術的意義があり、課題を解決できない態様まで含むとは解されないと判断した。取消事由3(実施可能要件)について、周知技術を考慮すれば当業者は過度の試行錯誤なく実施可能であるとした。取消事由2(明確性要件)について、複数の加熱要素がある場合は協働して3段階の温度制御を実現するよう適宜制御されるものであり、記載は明確であるとした。取消事由4・5(新規性・進歩性)について、先行文献の温度制御は一定温度を維持するためのオン・オフ制御であり、基材枯渇を補償するために段階的に温度を変化させる本件発明とは技術思想が異なるとして、相違点の存在を認め、進歩性も否定されないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。