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下級裁

危険運転致傷(予備的訴因|過失運転致傷)

判決データ

事件番号
令和1う682
事件名
危険運転致傷(予備的訴因|過失運転致傷)
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2020年9月10日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
岩倉広修澤田正彦山田裕文

AI概要

【事案の概要】 被告人は、約40年前から1型糖尿病にり患し、インスリン注射による血糖値管理を続けていた。平成26年6月30日、被告人は普通乗用自動車を運転中、午後1時39分頃に血糖値が224mg/dlであることを測定した後、昼食をとらないまま午後2時36分頃に駐車場から発進した。その際、どら焼き1個とジュース1本を摂取したが、発進直後から著しい意識低下の状態に陥り、午後3時59分頃に交差点付近で暴走して被害者3名に傷害を負わせた。搬送先の病院で測定された血糖値は32mg/dlの低血糖状態であった。差戻前第1審で過失運転致傷罪の成立が認められ、差戻前控訴審は低血糖の前兆認識を争点として審理を尽くさせるため差し戻し、差戻後第1審(原審)も有罪と認定したところ、弁護人が事実誤認を主張して控訴した。 【争点】 (1) 被告人が午後1時39分頃から午後2時36分頃までの間に追加インスリンを注射したか。(2) 被告人が発進時点で低血糖症の前駆症状を自覚していたか。弁護人は、血糖値の急激な低下は1型糖尿病の医学的に未解明な部分によるもので追加インスリンは注射しておらず、低血糖の前駆症状も自覚していなかったと主張した。 【判旨(量刑)】 大阪高裁は控訴を棄却した。争点(1)について、糖尿病専門医であるD医師の証言は、224mg/dlという高血糖値を認識した被告人が追加インスリン(ノボラピッド)を注射し、その効き過ぎにより血糖値が急降下したとするもので、被告人の日頃の血糖値管理の傾向(高血糖を嫌い低めにコントロールする傾向)や血糖値の推移と整合する合理的な見解であると認めた。一方、主治医であるC医師の証言は、被告人への信頼感を背景に、追加インスリンなしでの血糖値急降下を「医学的に未解明」とするにとどまり、D証言の推認を左右しないとした。争点(2)について、発進直後から実際の走行経路と被告人の記憶が大きく異なること、ノボラピッドの効果が発進前後にピークに達する時間関係、及び高血糖状態から急激に低血糖状態へ移行する際には症状を感知しやすいことから、被告人は低血糖の前駆症状を自覚していたと推認した。どら焼きとジュースの摂取も、低血糖状態への対処行動と整合的に理解できるとした。その上で、補食しても血糖値が回復しない可能性があることは被告人も認識していた以上、発進に際し血糖値を測定して低血糖でないことを確認すべき注意義務があったのにこれを怠った過失があるとした原判決の認定判断を正当として是認した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。