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知財

特許権侵害差止等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和2ネ10004
事件名
特許権侵害差止等請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年9月30日
裁判官
大鷹一郎本吉弘行岡山忠広
原審裁判所
大阪地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、発明の名称を「光照射装置」とする特許(特許第4366431号)の特許権者である一審原告(光学機器メーカー)が、一審被告(工業用電気機械設備メーカー)による光照射装置(ライン照明)の製造・販売が特許権侵害に当たるとして、差止め及び約1億307万円の損害賠償等を求めた事案の控訴審である。 本件特許は、LED基板に搭載するLEDの個数を、順方向電圧の異なるLED毎に定まるLED単位数の最小公倍数とし、複数のLED基板をライン方向に沿って直列させた光照射装置に関するものである。この構成により、異なる種類のLEDを用いる場合でもLED基板や筐体の部品を共通化でき、部品点数及び製造コストの削減が実現される。被告各製品(7製品)はいずれも本件特許の構成要件を全て充足することに争いはなく、一審被告は無効の抗弁、先使用権、自由技術の抗弁等を主張して争った。原審は差止めを認め、損害賠償として約1000万円を認容したところ、双方が控訴した。 【争点】 主な争点は、(1)無効の抗弁の成否(訂正要件違反、進歩性欠如、サポート要件違反等の5つの無効理由)、(2)先使用権の成否(5つの先使用発明に基づく主張)、(3)自由技術の抗弁の成否、(4)作用効果不奏功の抗弁の成否、(5)一審被告の過失の有無、(6)損害額(特許法102条2項の推定覆滅事由)である。 【判旨】 知財高裁は、一審被告の無効の抗弁をいずれも排斥した。訂正要件違反については、訂正前の請求項でもLED基板の枚数は複数を含むと解されるから、複数基板の直列構成を追加する訂正は第三者に不測の不利益を与えず、実質上の拡張・変更に当たらないとした。進歩性欠如については、一審被告の公然実施発明はいずれも1枚の基板を用いる製品であり、カタログ上もサイズバリエーションで照射領域に対応する思想が示されていたこと、LED基板間の配線・半田付けを極力減らすという技術常識があったことから、複数基板を直列させる周知技術を適用する動機付けは認められないと判断した。先使用権については、各先使用発明はいずれも本件特許の構成要件の一部を備えておらず、特許発明と同一の発明とは認められないとして否定した。 損害額については、特許法102条2項に基づき被告各製品の限界利益を推定損害額と認めた上で、推定覆滅事由として、被告各製品中、順方向電圧が異なる赤色LED搭載製品等の販売割合が低く本件発明の寄与度が低いこと、競合品の存在、及び本件期間の一部で本件特許権が共有であったことを認定した。共有に関しては、共有者の存在は102条2項の推定覆滅事由となり得るとの判断を示した上で、共有者が特許発明を実施していなかった場合には同条3項の実施料相当額の限度で覆滅されるとした。以上を総合し、損害賠償額を615万5891円(弁護士・弁理士費用80万円を含む)と認容し、原判決を変更した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。