都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3083 件の口コミ
知財

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和2ネ10018
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年10月6日
裁判官
鶴岡稔彦上田卓哉都野道紀
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 一審原告は、自らが著作権を有するBL(ボーイズラブ)同人誌漫画14作品を、一審被告会社が運営するウェブサイトに無断で掲載され、公衆送信権を侵害されたとして、一審被告会社に対し民法709条及び著作権法114条1項に基づき、損害賠償金1億9324万3288円のうち1000万円及び遅延損害金の支払を求めた。また、一審被告会社の代表取締役であった一審被告Y1及び死亡した元代表取締役の相続人である一審被告Y2に対し、会社法429条1項(法令順守体制整備義務違反)に基づき、連帯して同額の支払を求めた。本件各漫画は、「ユーリ!!! on ICE」「刀剣乱舞」「ハイキュー!!」「おそ松さん」等の人気アニメ・漫画のキャラクターを用いた二次創作作品であり、男性同士の性的描写を含む内容であった。原審(東京地裁)は、一審被告らに対し連帯して219万2215円及び遅延損害金の支払を命じ、その余を棄却した。双方が控訴した。 【争点】 主な争点は、(1)本件各漫画が原著作物の著作権を侵害する違法な二次的著作物であり、これに基づく権利行使が信義則違反又は権利濫用に当たるか、(2)本件各漫画がわいせつ文書に該当し著作権による保護が否定されるか、(3)著作権法114条1項に基づく損害額の算定方法の当否である。 【判旨】 知財高裁は、原判決を相当とし、双方の控訴をいずれも棄却した。争点(1)について、漫画の「キャラクター」は具体的表現から昇華した抽象的概念であり著作物に当たらないとの最高裁判例(平成9年7月17日)を引用し、キャラクターの同一性のみでは著作権侵害は生じないとした。また、シリーズもののアニメについて著作権侵害を主張するには、どのシーンの著作権が侵害されたかを特定する必要があるところ、一審被告らの主張はこの特定が不十分であるとした。仮に著作権侵害が認められる余地があるとしても、基本的設定以外の部分には二次的著作権が成立し得るため、権利濫用には当たらないと判断した。争点(2)について、本件各漫画が性的描写を含むことは認めつつも、著作権行使が権利濫用に当たるとか公序良俗に違反するとまでは認められないとした。争点(3)について、ウェブサイトのPV数と「受信複製物の数量」は異なり、無料閲覧と有料販売の間には決定的な違いがあること、販売総数がPV数の約9分の1にとどまることは無料なら閲覧するが有料では閲覧しない需要者が多いことを裏付けるとして、PV数の1割をもって損害額算定の基礎とした原判決の判断を相当とした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。