都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3082 件の口コミ
最高裁

損害賠償等請求事件

判決データ

事件番号
令和1受1190
事件名
損害賠償等請求事件
裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判年月日
2020年10月13日
裁判種別・結果
判決・その他
裁判官
林景一戸倉三郎宮崎裕子宇賀克也林道晴
原審裁判所
東京高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 東京メトロの駅構内売店で販売業務に従事していた有期契約労働者(契約社員B)である第1審原告らが、無期契約労働者(正社員)との間で退職金等に相違があったことは労働契約法20条(平成30年法律第71号による改正前のもの)に違反すると主張し、第1審被告(東京メトロの完全子会社)に対し、不法行為等に基づく損害賠償等を求めた事案である。第1審原告らは契約期間1年以内の有期労働契約を更新しながら10年前後にわたり勤務し、65歳の定年により契約が終了した。第1審被告では、正社員には本給に勤続年数に応じた支給月数を乗じた退職金が支給される一方、契約社員Bには退職金を支給しないと定められていた。売店業務に従事する従業員のうち契約社員Bが約7割を占め、正社員と契約社員Bの業務内容はおおむね共通していたが、正社員は代務業務やエリアマネージャー業務にも従事し、配置転換等を命ぜられる可能性があった点で相違があった。原審(東京高裁)は、長年の勤務に対する功労報償の性格を有する部分として、正社員基準の4分の1に相当する退職金すら支給しないことは不合理であると判断した。 【争点】 有期契約労働者である契約社員Bに対し退職金を一切支給しないことが、労働契約法20条にいう不合理な労働条件の相違に当たるか。 【判旨】 最高裁は、原審の判断を破棄し、退職金不支給は労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと判断した。まず、退職金の支給に係る相違であっても同条にいう不合理と認められる場合はあり得るとしつつ、当該使用者における退職金の性質や支給目的を踏まえて判断すべきとした。第1審被告の退職金は、職務遂行能力や責任の程度等を踏まえた労務の対価の後払いや継続的な勤務等に対する功労報償等の複合的な性質を有するものであり、様々な部署等で継続的に就労することが期待される正社員に対し支給することとしたものといえるとした。そして、正社員と契約社員Bの間には職務の内容及び変更の範囲に一定の相違があること、売店業務に従事する正社員の構成には組織再編等に起因する事情が存在したこと、契約社員Bから正社員への段階的な登用制度が設けられていたことを考慮し、契約社員Bに退職金を支給しないことは不合理とまでは評価できないと結論づけた。なお、住宅手当及び褒賞に関する部分については第1審原告らの請求を一部認容した。 【補足意見】 林景一裁判官(林道晴裁判官同調)は、退職金制度の構築に関する使用者の裁量判断を尊重する余地は比較的大きいとしつつも、有期契約労働者に対し退職金に相当する企業型確定拠出年金の導入や退職慰労金の支給など、均衡のとれた処遇を図ることは労働契約法20条の理念に沿うものであると付言した。宇賀克也裁判官は反対意見として、契約社員Bは実質的に65歳までの長期勤務が保障されており正社員より長期間勤務することもあること、売店業務に従事する正社員と契約社員Bの職務の内容や変更の範囲に大きな相違はないことから、正社員基準の4分の1に相当する退職金すら支給しないことは不合理であるとした原審の判断を是認すべきであるとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。