都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3141 件の口コミ
下級裁

地位確認等請求事件

判決データ

事件番号
平成28ワ4165
事件名
地位確認等請求事件
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2020年10月28日
裁判官
井上泰人前田早紀子伊藤達也

AI概要

【事案の概要】 自動車学校の経営等を目的とする株式会社である被告を定年退職した原告ら(教習指導員)が、定年後に有期労働契約を締結して嘱託職員として再雇用された後も、定年退職前と同一の職務内容・配置変更の範囲で勤務していたにもかかわらず、基本給が正職員定年退職時の45〜49%程度に減額され、皆精勤手当・敢闘賞(精励手当)も減額、家族手当は不支給、賞与(嘱託職員一時金)も大幅に減額されていたことについて、労働契約法20条(平成30年改正前)に違反する不合理な労働条件の相違であると主張し、主位的に労働契約に基づく差額賃金、予備的に不法行為に基づく損害賠償等を請求した事案である。原告らの正職員定年退職時の賃金は賃金センサス上の同年代平均賃金を下回る水準であり、嘱託職員時の賃金総額は正職員定年退職時の約56〜63%にとどまっていた。また、嘱託職員の賃金に関して、被告と従業員との間で実質的な労使交渉が行われた形跡はなかった。 【争点】 (1) 基本給、皆精勤手当・敢闘賞(精励手当)、家族手当、賞与の各項目について、正職員と嘱託職員の間に労働契約法20条に違反する不合理な相違があるか。(2) 同条違反がある場合に、労働契約に基づく差額賃金請求が可能か。(3) 不法行為に基づく損害賠償請求の可否及び損害額。 【判旨】 裁判所は、最高裁平成30年6月1日判決(長澤運輸事件・ハマキョウレックス事件)の判断枠組みに従い、定年後再雇用であることは「その他の事情」として考慮しつつ、個別の賃金項目ごとに不合理性を判断した。基本給については、嘱託職員時の基本給が正職員定年退職時の50%以下となり、職務上の経験に劣る若年正職員の基本給をも下回っていること、そもそも定年退職時の賃金が賃金センサスの平均を下回る水準であったこと、労使自治が反映された結果でもないことを総合し、「労働者の生活保障の観点からも看過し難い水準」であるとして、正職員定年退職時の基本給の60%を下回る限度で不合理と認定した。皆精勤手当・敢闘賞(精励手当)については、出勤奨励・職務精励の趣旨であり、正職員と嘱託職員で必要性に相違はないとして、減額全額を不合理と認定した。家族手当については、福利厚生・生活保障の趣旨であり、嘱託職員は定年退職後に老齢厚生年金の支給も受けることから、不支給は不合理とはいえないとした。賞与(嘱託職員一時金)については、基本給と同様の考慮から、正職員定年退職時の基本給の60%に各季の調整率を乗じた額を下回る限度で不合理と認定した。労働契約に基づく差額賃金請求は、労働契約法20条に補充的効力(直律的効力)は認められないとして棄却したが、不法行為に基づく損害賠償請求を一部認容した。慰謝料請求は、財産的損害の賠償により精神的損害も慰藉されるとして棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。