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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10061
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年11月5日
裁判官
鶴岡稔彦上田卓哉中平健

AI概要

【事案の概要】 本件は、大阪市天満地域の伝統的なカットグラス(切子ガラス)をめぐる商標権紛争の審決取消訴訟である。被告は、切子工房RAUの創業者Aの弟子であったガラス職人で、「極」の文字の上に「天満切子」の文字を重ねた本件商標(第6012612号)の商標権者である。原告はAの甥であり、遺産分割によりAの全財産を承継した者である。Aは平成12年頃から「天満切子」の名称でカットグラスの製造販売を行っていたが、平成24年頃に認知症により製造を行わなくなり、平成27年に死亡した。被告はAの死後も切子工房RAUでカットグラスの製造を続けていたが、平成29年8月に退去し、翌日に本件商標を出願した。原告は、本件商標が商標法4条1項10号(周知商標との類似)、15号(出所混同のおそれ)及び19号(不正の目的による出願)に該当するとして無効審判を請求したが、特許庁は請求不成立の審決をしたため、その取消しを求めて本件訴訟を提起した。 【争点】 (1) 原告の引用商標及び使用標章「天満切子」の周知性の有無 (2) 使用標章「天満切子」の自他商品識別力の有無 (3) 本件商標と引用商標・使用標章との類似性 (4) 被告の不正の目的の有無 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告の請求を棄却した。まず、「天満切子」の文字について、「天満」は大阪市の地名、「切子」はカットグラスの略であり、全体として「大阪市天満地域で製造されたカットグラス」を表すものと認識されるから、自他商品の識別機能を有しないと判断した。実際に、Aの弟子であるBも切子工房RAU退去後に「天満切子」の名称を使用しており、原告らの許諾なく使用されていた事実からも、「天満切子」は原告らの独占に属する標章ではないとした。周知性については、テレビ番組での紹介やふるさと納税返礼品への選定等の事実があるものの、使用期間・個数等が明らかでなく、市場シェアも不明であるとして、周知性を否定した。商標の類否については、本件商標の要部は自他商品識別機能を有する「極」の文字部分であり、識別機能のない「天満切子」部分が共通するにとどまるから類似しないとした。不正目的についても、合意書において被告が「天満切子」に文字を付加した商号で商品を製造販売することが確認されていたことから、被告が不正の目的で本件商標を出願したとは認められないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。