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不当利得返還等請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ36168
事件名
不当利得返還等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2020年11月16日

AI概要

【事案の概要】 原告は、システムエンジニアとしての経験を持ち、被告学校法人片柳学園(被告学園)が設置する専門学校の非常勤講師として勤務していた。被告学園は、被告一般財団法人中東協力センター(被告センター)から委託を受けたサウジアラビアの研修所(SEHAI)向け教務管理システムの開発を、平成24年12月頃に原告に委託した。原告は、自宅を作業場とし、自己の機器やレンタルサーバーを使用して、出席管理・成績管理・学生カルテ管理・教務管理の4モジュールからなるウェブベースの教務支援システム(本件システム)のプログラム(本件プログラム)を作成した。原告は平成25年5月にプログラムのソースコードを被告学園の教員Bに参考資料として送付したが、その後、開発費用の未払いや著作権の帰属をめぐり被告学園との交渉が決裂し、同年7月に開発を辞退した。被告学園は、原告から送付を受けたプログラムをサーバーにアップロードして改変し、SEHAIでの研修でデモンストレーションに使用したほか、第三者の兼松エレクトロニクスに渡すなどした。原告は、被告らがこれらの行為により原告の著作権及び著作者人格権を侵害し利益を得たとして、不当利得返還請求権に基づき連帯して500万円の支払を求めた。 【争点】 主な争点は、(1)本件プログラムが職務著作(著作権法15条2項)に該当するか、(2)原告が被告学園に著作権を譲渡したか、(3)被告学園による複製権・公衆送信権・翻案権・同一性保持権・公表権・氏名表示権・貸与権の侵害の有無、(4)被告センターの共同侵害の有無、(5)被告学園がプログラム複製物の所有者として著作権法47条の3第1項の適用を受けるか、(6)不当利得の額である。 【判旨】 裁判所は、まず職務著作の成否について、原告は非常勤講師としての委嘱とは別に本件システムの開発を委託されたものであり、開発費用も講義料とは別に支払われていたこと、開発作業は自宅で自己の機器を用いて業務時間外に行われていたこと、被告学園から具体的な指揮命令を受けていなかったことなどを総合し、原告が職務上本件プログラムを作成したとは認められないと判断した。著作権譲渡についても、原告が当初譲渡の意向を示していたものの契約書の取り交わしには至らず交渉が決裂したこと、支払われた105万円は労務の対価であり著作権の対価を含むとは認められないことから、譲渡の事実を否定した。 著作権侵害については、被告学園がプログラムをサーバーにアップロードした行為は複製権及び公衆送信権の侵害に、プログラムに新機能を追加した行為は翻案権及び同一性保持権の侵害に、約9か月間サーバー上に保存し続けた行為は公衆送信権・公表権・氏名表示権の侵害に、兼松に渡すために複製した行為は複製権の侵害にそれぞれ該当すると認定した。被告学園の著作権法47条の3第1項に基づく抗弁については、原告がBに送付したのは参考目的であり、サーバーへのアップロードや機能追加は許諾された利用範囲を超えるとして排斥した。他方、被告センターについては共同侵害を認めなかった。損害額については、著作権の利用料相当額として20万円を認定し、著作者人格権侵害に基づく慰謝料等は被告学園の利益とは認められないとして否定した。結論として、被告学園に対し20万円及び遅延損害金の支払を命じ、その余の請求を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。