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下級裁

過失運転致死傷

判決データ

事件番号
令和2う690
事件名
過失運転致死傷
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2020年11月25日
裁判種別・結果
破棄自判
裁判官
近藤宏子小川賢司仁藤佳海
原審裁判所
前橋地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 平成30年1月9日午前8時25分頃、前橋市内で、被告人(高齢者)が普通乗用自動車を運転中、低血圧による意識障害に陥り、時速約60〜65kmで対向車線側に逸脱して、自転車で通行中の女子高校生A(当時16歳)及び男子高校生B(当時18歳)に衝突した。Aは脳挫傷等により約3週間後に死亡し、Bも202日間の入院加療を要する脳挫傷等の重傷を負った。被告人は、かねてから低血圧による度々のめまいを自覚し、医師から運転を控えるよう注意され、家族からも再三運転をやめるよう言われていた。事故の数日前にも2度の物損事故を起こしていたにもかかわらず、事故当日、家族の制止を振り切って運転を開始したものである。第一審の前橋地裁は、被告人に意識障害の予見可能性がなかったとして無罪を言い渡した。検察官が事実誤認等を理由に控訴した。 【争点】 被告人に、運転中に低血圧による意識障害に陥る危険についての予見可能性があったか否か、すなわち運転避止義務が認められるか否かが争われた。第一審は、被告人のめまいの原因が低血圧であると認定できないこと、医師の指導も意識障害の危険を踏まえたものではないこと、服用薬の副作用による血圧低下の可能性があること等を理由に予見可能性を否定していた。 【判旨(量刑)】 東京高裁は原判決を破棄し、被告人を禁錮3年の実刑に処した(求刑:禁錮4年6月)。高裁は、2名の精神鑑定医の意見に基づき、事故直前の意識障害と被告人がかねてから訴えていためまいは質的に異なるものではなく、いずれも低血圧に起因するとの認定を示した。その上で、(1)被告人が複数の医師に度々めまいを訴え、生活指導を受けていたこと、(2)医師から運転を控えるよう注意されたこと、(3)被告人自身が低血圧とめまいの関連を自覚し、入浴を控えるなどしていたこと、(4)事故数日前に2度の物損事故を起こしていたこと、(5)家族から繰り返し運転をやめるよう注意されていたことを総合し、被告人には運転中に意識障害に陥る危険の予見可能性があったと認定した。第一審が各事情を個別に切り離して評価し、予見可能性を否定したのは論理則・経験則に照らし不合理であると判断した。量刑においては、16歳で命を絶たれた被害者Aの無念さ、重傷を負った被害者Bの苦痛、遺族らの処罰感情の強さを指摘し、被告人の刑事責任は相当に重いとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。