都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3153 件の口コミ
知財

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
平成29ネ10049
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2020年11月30日
裁判官
森義之眞鍋美穂子熊谷大輔
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 控訴人(一審原告)は、「結ばない靴ひも」に関する特許権(名称「チューブ状ひも本体を備えたひも」)を被控訴人(一審被告・株式会社ツインズ)ら4者で共有していた。4者間の共同出願契約(契約13条)には、事前の相談・承諾なく特許に関連する製品を製造・販売した場合、権利を剥奪される旨の条項があった。従来、控訴人が中国で製造された実施品(キャタピラン)を仕入れ、被控訴人が日本で販売するという役割分担で事業を行っていたが、被控訴人は平成28年4月以降、控訴人らに無断で日本国内の製造会社に製造を委託し、独自に被告各商品の製造・販売を開始した。控訴人は、被控訴人の行為が特許法73条2項の「別段の定」に違反する特許権侵害に当たるとして、約13億円の損害賠償、被告各商品の製造・販売の差止め、特許権持分の移転登録手続等を求めた。原審は控訴人の請求を棄却したが、控訴審の中間判決で特許権侵害の不法行為の成立が認められ、本判決では損害額等の残争点が審理された。 【争点】 主な争点は、(1)特許法102条2項(侵害者利益による損害額の推定)の適用の可否、(2)被控訴人が受けた利益の額、(3)損害の推定を覆滅する事由の有無、(4)特許権持分の移転登録手続請求の可否、(5)差止請求の可否であった。被控訴人は、共有特許権者間の紛争であり同条2項の適用はない、控訴人には日本での実施能力がなく損害がない、被控訴人の顕著な営業努力や競合品の存在により推定は覆滅される等と主張した。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、控訴人の請求を一部認容し、1億5214万3157円の損害賠償、被告各商品の製造・販売の差止め、特許権持分4分の1の移転登録手続を命じた。まず、特許法102条2項の適用について、被控訴人が契約13条という「別段の定」に違反し特許権侵害の不法行為が成立する以上、同項の適用がある旨判示した。控訴人が日本で直接販売していなかった点については、本件販売形態により利益を得ていた事情があり、同項を適用するための要件を殊更厳格にする理由はないとした。損害の覆滅事由については、被控訴人の営業努力はスポーツ用品として通常考えられるものであり特に顕著とは認められないこと、被控訴人が挙げた競合品は靴ひもを結ばないための仕組みが被告各商品とは全く異なること等を理由に、いずれの覆滅事由も認めなかった。特許権持分の移転登録については、契約13条の「権利を剥奪する」との文言どおり、被控訴人は違反行為により本件特許権の持分を剥奪され無権利者となるとし、控訴人への持分移転登録手続を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。