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行政

措置命令取消請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和1行コ330
事件名
措置命令取消請求控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2020年12月3日
裁判官
定塚誠谷口園恵増誠一

AI概要

【事案の概要】 Amazon.co.jpを運営する控訴人(アマゾンジャパン)が、自社のリテール事業で販売するクリアホルダー、ブレーキフルード、甘酒の計5商品について、製造事業者が商品管理上便宜的に定めていた価格やメーカー希望小売価格より高い価格を「参考価格」として表示し、実際の「販売価格」との差額を見え消しで併記して大幅な割引があるかのように表示したとして、消費者庁長官から不当景品類及び不当表示防止法(景表法)5条2号に基づく措置命令を受けた。控訴人はこの取消しを求めて出訴したが、原審(東京地裁)で請求が棄却されたため控訴した事案である。控訴人は、参考価格は仕入先や出品者が単独で決定し控訴人に表示を指図したもので、控訴人はそれを機械的に表示したにすぎないから、景表法5条2号の「表示をした事業者」には該当しないと主張した。 【争点】 本件の中心的争点は、ECプラットフォーム事業者であるアマゾンが景表法5条2号にいう不当な表示をした「事業者」に該当するか否かである。具体的には、参考価格の表示内容を決定したのが仕入先・出品者であり、アマゾンはそれを機械的に表示しただけである場合に、アマゾンに対して措置命令を発することができるかが争われた。また、アマゾンは、仮に「表示内容の決定に関与した事業者」という概念を用いるとしても自社は該当しないと主張していた。 【判旨】 東京高裁は控訴を棄却し、原審の結論を維持した。判旨の要点は以下のとおりである。第一に、本件5商品のウェブサイト上の表示にはいずれも「この商品は、Amazon.co.jpが販売、発送します。」と記載され、控訴人以外の販売者名の表示は一切なく、一般消費者は販売者である控訴人が参考価格等の表示をしたと理解する以外にないとした。第二に、景表法5条の措置命令の趣旨に照らせば、不当な表示をした事業者とは表示内容の決定権限を有する事業者をいうところ、控訴人は自らウェブサイトを開設してリテール事業を行っており、参考価格の表示をやめたり変更したりする権限を当然に有するとした。第三に、実際にも控訴人は仕入先に参考価格の適正性を確認・修正を連絡し、最終的に参考価格の表示を削除しており、表示内容についての決定権限を有していたと認定した。第四に、控訴人が消費者庁に提出した仕入契約書の雛形にも、控訴人が商品情報に合理的な編集・調整を加えることができる旨の規定があり、仕入先の指図どおりに機械的に表示する義務を負っていたとは到底考えられないとした。以上から、表示内容の決定に「関与した」事業者か否かというあいまいな概念を論じるまでもなく、控訴人が景表法5条2号の表示をした事業者に該当すると判断した。本判決は、ECプラットフォーム事業者が自社リテール商品の二重価格表示について景表法上の責任を負うことを明確にした点で、EC取引における表示規制の実務上重要な先例である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。