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下級裁

発電所運転停止命令義務付け請求事件

判決データ

事件番号
平成24行ウ117
事件名
発電所運転停止命令義務付け請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2020年12月4日

AI概要

【事案の概要】 福井県、岐阜県、滋賀県、京都府、大阪府等に居住する原告ら(約130名)が、原子力規制委員会が平成29年5月24日付けで関西電力(被告参加人)に対してした大飯発電所3号機及び4号機に係る発電用原子炉の設置変更許可処分の取消しを求めた行政訴訟である。原告らは、同許可処分が、基準地震動の策定における経験式(入倉・三宅式等)の適用の不合理性、敷地内破砕帯の活動性評価の不備、基準津波の策定の不合理性、重大事故対策の不十分さなど、新規制基準への不適合を理由に違法であると主張した。 【争点】 主要な争点は、(1)原告適格、(2)入倉・三宅式及び壇ほか式の合理性、(3)入倉・三宅式に基づき計算された地震モーメントをそのまま震源モデルに用いることの合理性(ばらつき考慮の要否)、(4)制御棒挿入性、(5)敷地内破砕帯の活動性評価(設置許可基準規則3条3項適合性)、(6)基準津波の策定、(7)重大事故等対処設備・技術的能力、(8)放射性物質拡散抑制設備の範囲である。中核的争点は、基準地震動の策定にあたり経験式が有するばらつきを考慮して地震モーメントに上乗せをする必要があるか否かであった。 【判旨】 大阪地裁(森鍵一裁判長)は、伊方最高裁判決(最判平成4年10月29日)の判断枠組みを踏襲し、原子力規制委員会の判断に不合理な点があるか否かという観点から審査した。争点2(入倉・三宅式及び壇ほか式の合理性)については、いずれの経験式も現在の科学技術水準に照らし不合理とはいえないとした。しかし、争点3について、地震動審査ガイドの「ばらつき条項」は、経験式が平均値としての地震規模を与えるものであることから、経験式が有するばらつきを考慮して地震モーメントに上乗せをする必要があるか否か自体を検討することを求めていると解釈した上で、原子力規制委員会がこの検討を一切行わないまま設置許可基準規則4条3項への適合を認めた点に「看過し難い過誤、欠落」があると認定した。被告が主張した、震源断層面積の保守的設定により実質的にばらつきが考慮されているとの反論についても、断層面積の不確かさと経験式のばらつきは異質であり相互に補完し得るとは直ちにいえないとして退けた。争点4から8については、いずれも原子力規制委員会の判断に不合理な点は認められないとした。以上の結果、一部原告の訴えを原告適格の欠如により却下した上で、その余の原告らの請求を認容し、設置変更許可処分を取り消した。原発の設置変更許可を取り消した判決としては初めてのものである。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。