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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成28ワ4826
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2020年12月7日
裁判官
井上泰人前田早紀子伊藤達也

AI概要

【事案の概要】 名古屋市営バスの運転士であったB(当時37歳)の両親である原告らが、Bは交通局の過重な労働環境下で短期間に強い心理的負荷のかかる3件の出来事(添乗指導における「葬式の司会のようなしゃべり方」との指摘、乗客からの苦情に対する指導、乗客転倒事故の当事者としての扱い)に遭遇したことにより精神障害を発病し、平成19年6月13日に焼身自殺を図り翌日死亡したと主張して、被告(名古屋市)に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償として合計約8758万円の支払を求めた事案である。Bは月平均約63時間の時間外労働に従事し、36協定の上限を超える長時間労働を恒常的に行っていた。 【争点】 (1) 被告の責任原因(交通局における勤務と本件自殺との因果関係、国家賠償法上の違法性及び予見可能性)、(2) 損害の発生及びその額、(3) 過失相殺の可否。特に、3件の出来事による心理的負荷の強度、被災者が精神障害を発病していたか、被告が結果を予見し回避できたかが主要な争点となった。 【判旨】 裁判所は、原告らの請求を大部分認容し、原告A1に約3152万円、原告A2に約3227万円の支払を命じた。まず、被災者の労働実態について、月平均約63時間の時間外労働は80時間を超えないものの、36協定や改善基準を超える長時間労働が恒常的であり、心身の疲労を蓄積させストレス対応能力を低下させるものであったと認定した。添乗指導における「葬式の司会者のようなしゃべり方」との表現は相手を貶める言葉であり、客観的にも相当程度の心理的負荷を与えたと判断した。本件苦情については、被災者に自覚がないまま苦情の対象運転士であることを前提とした異例の指導が行われ、相当大きな心理的負荷であったと認定した。本件転倒事故については、BDCSデータとの突合を怠るなど調査が不十分であったにもかかわらず、被災者を事故当事者と拙速に特定して警察に出頭させたもので、大きな心理的負荷であったと認定した。これら一連の出来事により、被災者は遅くとも自殺前日までに適応障害を発病し、精神障害の影響下で自殺に至ったと認め、被告は十分な調査を行うべき注意義務を怠った国家賠償法上の違法があるとした。過失相殺については、被災者の曖昧な回答や健康状態の未申告を理由とする被告の主張を退け、減額を認めなかった。逸失利益は生活費控除率50%として約4495万円、死亡慰謝料等は合計2500万円と算定された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。