都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3147 件の口コミ
知財

特許権侵害差止請求事件

判決データ

事件番号
平成29ワ18010
事件名
特許権侵害差止請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2020年12月18日

AI概要

【事案の概要】 「通信回線を用いた情報供給システム」に関する2件の特許権(特許第3701962号・第3701963号)を有する原告(株式会社アイペックス)が、被告(イッツ・コミュニケーションズ株式会社)の提供する「インテリジェントホーム」と称するスマートホームサービスが上記各特許の技術的範囲に属すると主張し、差止め・廃棄及び損害賠償金6億6000万円等の支払を求めた事案。本件各特許は、インターネット上の管理コンピュータに利用者データベースを備え、利用者認証後に監視端末のIPアドレスを用いて監視情報を取得・供給する情報供給システムに関するものである。被告システムは、IPカメラ、各種センサー、スマートロック、スマートライト、家電コントローラー等のデバイスを利用者が自由に組み合わせて利用できるものであった。 【争点】 (1) 被告システムの各デバイス構成が本件各発明の技術的範囲に属するか(利用者データベースの充足性、IPアドレス変更処理の充足性、各デバイスごとの「監視端末の制御部に働きかけていく手段」の充足性等)、(2) 本件各特許の無効理由の有無(先行技術に基づく新規性・進歩性欠如、ダブルパテント、分割出願要件違反、サポート要件違反、実施可能要件違反)、(3) 損害額、(4) 差止請求の権利濫用の有無。 【判旨】 一部認容。裁判所は、まず「利用者データベース」について、IPアドレスと利用者IDが対応付けて記憶されていれば足り、記憶の態様や方法は限定されないと解し、被告システムにおいて揮発性メモリーにIPアドレスが一時記憶される構成でも充足すると判断した。IPアドレスの「変更処理」についても、古いアドレスが消去された後に新しいアドレスが書き込まれる態様も変更処理に含まれるとした。他方、「監視端末の制御部に働きかけていく手段」について、監視のための情報の入手を前提とした働きかけを意味すると解し、IPカメラを使用した被告システムは構成要件を充足するが、各種センサー・スマートロック・スマートライト・家電コントローラーを使用した被告システムは充足しないと判断した。無効理由については、主引例(乙10国際公開)にはIPアドレスの変更処理に対応する構成がなく、新規性・進歩性は否定されないとし、その他の無効理由もすべて排斥した。損害額については、特許法102条3項に基づき、IPカメラに関する被告システムの売上げに実施料率を乗じて算定し、弁護士費用100万円を加えた811万8606円を認容した。差止めはIPカメラを使用する被告システムの限度で認め、廃棄請求は非侵害態様での利用者が多数いることから必要性・相当性を欠くとして棄却した。権利濫用の主張も排斥した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。