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下級裁

住居侵入,強盗致傷被告事件

判決データ

事件番号
平成30わ484
事件名
住居侵入,強盗致傷被告事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2019年1月25日
裁判官
駒田秀和坂田正史先﨑春奈

AI概要

【事案の概要】 本件は,暴力団関係者らが計画した強盗事件の共犯者として起訴された被告人に対し,住居侵入及び強盗致傷の共同正犯の成否が争われた事案である。 首謀者であるA(暴力団H組組長)ら7名の共犯者グループは,平成29年11月,Bの父から「北海道幌泉郡a町に力の強い漁師(被害者)が住んでおり,その自宅兼会社事務所に現金2億円入りの金庫がある」との情報提供を受け,これを強奪する計画を立てた。被告人も組事務所に出入りしていた立場から,CやDを通じて話を聞き,犯行に加わることとなった。 同年11月17日未明,札幌市内のA方で犯行の話合いが行われ,BとCが指示役,Dと被告人が実行役との連絡仲介役,実行役が奪った金庫をBらに引き渡す役割分担が決められた。その席上,住人に発見された場合の対応として,Bから「たたけばいい」「ロープ等で縛ればいい」との発言があり,Aがたたくことを制しつつも,最終的に「最悪縛るしかない」との方針で一同が一致した。実行役には,侵入・金庫破壊用のバールや緊縛用の結束バンド等を持参させることとされた。 17日夜の実行は実行役の事故で中止となったが,26日に再度話合いがなされ,同日夜から翌27日未明にかけて決行された。被告人はDと共に苫小牧市へ向かい,実行役と指示役の間の連絡を中継した。被害者方に電気がついていることも把握した上で,27日午前2時8分頃,実行役のF及びGが被害者方に侵入し,当時74歳の被害者の左足等をバールで数回殴打するなどの暴行を加えて金品強奪を図ったが,抵抗されて目的を遂げず,被害者に加療約2週間を要する左大腿挫創等の傷害を負わせた。 【争点】 争点は,被告人が強盗の故意を有し共謀共同正犯として責任を負うか,それとも窃盗の認識にとどまり住居侵入・窃盗未遂の幇助犯にとどまるかである。被告人は,自己の認識は窃盗であったと供述し,弁護人も,17日未明に話し合われた計画は失敗・中止となったため本件はそれとは別の計画であると被告人が考えていたと主張した。また,26日夕方の話合いに被告人が参加していたか,犯行直前の連絡仲介に被告人が関与していたかという事実認定面でも争われた。 【判旨(量刑)】 裁判所は,CとDの各証言について,話合いの具体的状況や各人の思惑を当時の雰囲気とともに具体的に述べており相互に整合し,Gの証言や共犯者間の通話履歴とも一致することから十分信用できると認定した。その上で,被告人は17日未明の話合いの時点で,力の強い漁師から巨額の現金を奪う計画であり,見つかった場合には結束バンドで縛るなど身動きを封じる強度の暴力を用い,抵抗に応じて更なる暴力に発展しうる計画であると認識していたと認定した。短期間のうちに同一の計画が再実行されたものであり,26日夕方の話合いでも緊縛方針は維持されていた。さらに犯行直前に被害者方の電気が点灯していることを把握しながら決行を承認した以上,実行役が住人の反抗を封じるような暴力を用いる現実的可能性,すなわち強盗に及ぶことを認識していたことは明らかで,共犯者との間で意思連絡が認められるとした。被告人は多額の分け前を得る見込みの下,指示役と実行役の連絡仲介及び金庫回収という捜査攪乱上重要な役割を分担しており,幇助犯ではなく共同正犯としての責任を負うと結論づけた。 量刑では,深夜に他人宅に侵入してバールで殴打するという危険かつ悪質な手口であり,暴力団組員らによる組織的・計画的犯行であること,被害者が精神的に大きな衝撃を受けたことを重視した。他方,被告人の立場は指示役らより低く関与も小さいこと,5万円の示談成立と宥恕を得たことを踏まえ,本件における被告人の刑事責任は同種事案と比較して中程度よりやや軽いと評価し,酌量減軽の上,懲役4年6月(求刑懲役6年)に処した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。