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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成30行ケ10059
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年1月29日
裁判官
森義之佐野信熊谷大輔

AI概要

【事案の概要】 本件は,被告(株式会社デンソーウェーブ)が保有する「QR コード/QR Code」を上下二段に配した登録商標(第4075066号,指定商品は第9類「電子応用機械器具及びその部品」等)について,原告が商標法50条1項に基づく不使用取消審判を請求したところ,特許庁が請求不成立の審決をしたため,その取消しを求めた審決取消訴訟である。 商標法50条1項の不使用取消審判は,登録商標が継続して3年以上日本国内で使用されていない場合に,何人もその取消しを求められる制度である。未使用商標を漫然と残すことは後発の商標選択の自由を狭めるため,審判請求の登録前3年間(要証期間)における使用を商標権者側に立証させ,立証できなければ登録を取り消す仕組みである。 被告はQRコード読取アプリ「Q」を含むソフトウェアをアララ社と共同で開発し,食品・工業製品のトレーサビリティ事業と一体で展開する計画を進めており,2015年3月の東京ビッグサイトでの展示会で頒布した被告総合カタログ78頁の商品紹介欄に赤色・図形化された「QR Code」表記(使用商標3)を付していた。原告は,これを含む7種類の使用商標について,普通名称化していること等を理由に商標法50条1項の「使用」に当たらないと争った。 【争点】 主たる争点は,①「QRコード」が自他商品識別力を喪失し普通名称化しているか,②各使用商標が本件登録商標と社会通念上同一といえるか,③無償配布のアプリが商標法上の「商品」に該当するか,である。原告は,特許庁が過去15件の拒絶理由通知で「QRコード」から規格名称としての認識しか生じないと一貫して認定してきたと主張した。 【判旨】 知財高裁第2部は原告の請求を棄却した。まず「QRコード」が辞典や新聞で2次元コード規格として紹介されてきた事実を認めつつも,被告が「QRコードについては(株)デンソーウェーブの登録商標です」と表示し,原告を含む第三者のウェブサイトでも同様の登録商標表示がされていることを重視し,常に規格名称としてのみ認識されるとは認められず,識別機能を発揮する態様での使用が成り立ち得ると判断した。 使用商標3については,カタログ78頁の商品紹介欄で他の記載から独立し赤色・図形化された態様で表示され,識別標識として機能していると認め,本件登録商標との関係でも称呼・観念が共通し文字綴りも同一で,色彩や軽微な図形化は同一性判断に影響しないことから社会通念上同一と認定した。また本件アプリは無償配布ながら,被告らが展開予定のトレーサビリティサービスのビジネスモデルの一環であり交換価値を有するとして,商標法上の「商品」該当性を肯定した。 本判決は,普及した技術規格名と登録商標が重なる局面で,登録商標表示の徹底など権利者側の取組みが普通名称化の認定を左右し得ることを示した事例として実務的意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。