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最高裁

移送決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件

判決データ

事件番号
平成30許10
事件名
移送決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判年月日
2019年2月12日
裁判種別・結果
決定・棄却
裁判官
岡部喜代子山崎敏充戸倉三郎林景一宮崎裕子
原審裁判所
東京高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、離婚訴訟の被告が、配偶者である原告の不貞行為の相手方とされる第三者に対して提起した損害賠償請求訴訟について、地方裁判所から家庭裁判所への移送の可否が問題となった事案である。 離婚訴訟においては、原告が離婚を請求しているのに対し、被告は、原告こそが第三者と不貞行為に及んだ有責配偶者であると主張し、離婚請求の棄却を求めていた。これと並行して、被告は、原告の不貞相手とされる第三者を被告とし、当該不貞行為を理由とする損害賠償を求める訴訟を地方裁判所に提起した。 人事訴訟法8条1項は、家庭裁判所に係属する人事訴訟に係る請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求に係る訴訟が第1審裁判所に係属している場合、相当と認めるときは、申立てによりその家庭裁判所に移送することができる旨を規定している。これは、人事訴訟と審理が重複する損害賠償請求訴訟について、当事者の立証の便宜と訴訟経済の観点から、併合審理を可能とする趣旨の制度である。 本件では、この損害賠償請求訴訟を離婚訴訟が係属する家庭裁判所に移送する決定がされ、抗告審もこれを維持したため、損害賠償請求訴訟の当事者である抗告人が許可抗告を申し立てた。 【争点】 離婚訴訟の被告が、原告は第三者と不貞行為をした有責配偶者であると主張して離婚請求の棄却を求めている場合に、当該被告が当該第三者を相手方として提起した不貞行為を理由とする損害賠償請求訴訟が、人事訴訟法8条1項にいう「人事訴訟に係る請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求に係る訴訟」に該当するか否かが主たる争点である。 【判旨】 最高裁は、本件抗告を棄却した。 人事訴訟法8条1項の趣旨は、人事訴訟と審理が重複する関係にある損害賠償請求訴訟について、当事者の立証の便宜及び訴訟経済の観点から、人事訴訟が係属する家庭裁判所へ移送して併合審理を可能とする点にあると解される。 この趣旨に照らせば、離婚訴訟の被告が、原告は第三者と不貞行為をした有責配偶者であると主張して離婚請求の棄却を求めている場合において、当該被告が当該第三者を相手方として提起した不貞行為を理由とする損害賠償請求訴訟は、人事訴訟法8条1項にいう「人事訴訟に係る請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求に係る訴訟」に当たるというべきである。離婚訴訟における有責性の判断と、不貞相手に対する損害賠償請求の前提となる不貞行為の有無・態様の判断とは、事実関係において重複し、証拠も共通するから、併合審理による効率化の必要性が認められる。 これと同旨の原審の判断は正当として是認でき、また、移送の相当性に関する原審の裁量判断にも違法はないとして、抗告は棄却された。本決定は、離婚請求を争う側が不貞相手に損害賠償を請求する場面についても、人事訴訟法8条1項による家裁への移送・併合審理の対象となることを明らかにしたものであり、家事関連紛争の統一的解決に資する実務的意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。